研究課題/領域番号 |
19H03017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中沢 威人 京都大学, 農学研究科, 助教 (80608141)
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研究分担者 |
坂本 正弘 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40303870)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
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キーワード | 木材腐朽菌 / リグニン / セルロース / ヒストン / 糸状菌 / バイオマス / 腐朽菌 / 担子菌 / セルラーゼ / 木材 / きのこ / エピジェネティック / 植物細胞壁 / 転写制御 / キノコ / 木質 / 木材腐朽 / 二次代謝 / 天然物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、“エピジェネティック”をテーマにして、腐朽菌を用いた基礎・応用研究を展開する。 1. 基礎研究では、代表者は近年、白色腐朽菌ヒラタケで“リグニン分解モード”と“多糖分解モード”が、エピジェネティック変動を伴ってON/OFFが切り替わるダイナミックな制御スイッチを発見した。この分子機構を調査するとともに、多様な腐朽菌において、この機構が腐朽制御の基本原理か多様性かを明らかにする。 2. 応用研究では、ゲノムワイドなエピジェネティック情報に基づいた生合成工学を行う。腐朽菌を用いて木材を処理しつつ、高付加価値な生理活性物質(低分子)を高生産させる。
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研究成果の概要 |
白色腐朽菌ヒラタケにおいて、ヒストンH3のK4もしくはK36のメチル化レベルの改変が木質分解酵素遺伝子群の転写に及ぼす影響を調査した。その結果、これらの修飾レベルの改変によって、セルロース分解酵素遺伝子群の転写の一挙活性化もしくは不活性化が発生することが示唆された。 ヒストンH3K4メチル化レベルを低下させるccl1破壊株におけるrho1b遺伝子の高発現が、いくつかのセルロース分解酵素遺伝子の転写活性化の原因の一つであることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木材腐朽菌の分解酵素遺伝子群は、培養条件によって転写レベルで調節されていることが昔から知られていた。転写調節の分子機構の解明は、人為的な木材分解制御(分解能の改変)に重要である。しかし、分子遺伝学研究がほとんど行われておらず、ほとんど明らかになっていなかった。本研究では、これらの障壁を打ち破り、突破口を見出した。
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