研究課題/領域番号 |
19H03026
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 山口大学 (2020-2022) 筑波大学 (2019) |
研究代表者 |
湯山 育子 山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (80565995)
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研究分担者 |
神保 充 北里大学, 海洋生命科学部, 教授 (10291650)
橋本 哲男 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50208451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | coral / Symbiodiniaceae / symbiosis / coral breaching / RNAi / stress response / proteomics / transcriptome / サンゴ / 褐虫藻 / 細胞内共生 / プロテオーム解析 / トランスクリプトーム解析 / サンゴー褐虫藻細胞内共生 / 白化現象 / プロテオミクス / トランスクリプトミクス / 遺伝子共発現ネットワーク / 有藻性サンゴ / RNA-seq / プロテオーム / サンゴー褐虫藻共生体 / 共発現ネットワーク解析 / ストレス応答 / 遺伝子発言解析 / サンゴ-褐虫藻細胞内共生 / 遺伝子共発現ネットワーク解析 |
研究開始時の研究の概要 |
サンゴ礁は地球温暖化の影響を受けやすく、海水温が上昇すると白化現象を起こし死滅する。サンゴの生存の鍵となるのは、共生する褐虫藻であり、高水温ストレスで体内の褐虫藻が減少するとサンゴは衰弱する。本研究の目的は「サンゴー褐虫藻の共生・白化に直結する遺伝子の同定と、それらを取り巻く遺伝子発現ネットワークの構築」とする。そのために、稚サンゴに褐虫藻を共生させ、共生成立・白化時に発現変動するタンパク質の情報を得る。また遺伝子ノックダウンにより共生成立に関わる遺伝子を特定する。最終的にそれらの情報を元に共生・白化に関わる遺伝子発現ネットワークを作成し、その分子プロセスの全容を理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
サンゴと褐虫藻の共生成立過程で発現変動する遺伝子とタンパク質の同定をおこない、褐虫藻の共生の進行によってサンゴ体内で起きる主な現象を明らかにすることを試みた。その結果、脂質代謝に関わるタンパク質やER膜タンパク質、ATP合成に関するタンパク質が、褐虫藻の共生に伴い、発現が増加するタンパク質として同定された。加えてサンゴの白化現象に関連するサンゴー褐虫藻遺伝子の同定を行い論文としてまとめた。また、RNAiにより共生関連遺伝子のノックダウンを行い、共生時に特異的な発現応答をする一部の遺伝子が共生の進行に影響を与えることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サンゴー褐虫藻の共生関連遺伝子や白化関連遺伝子の応答は進んでいるものの、情報量が多く共生や白化に主に関わる分子の同定には至っていなかった。本研究でプロテオーム解析やRNAiにより、共生時の主な変化や共生に影響する遺伝子の特定を行うことができ、今後の研究を進める上でのターゲット遺伝子を明確にできた。共生をコントロールする遺伝子の同定はサンゴー褐虫藻以外にも他の細胞内共生系の解明にも関わる。また解析結果の詳細を調べる過程で、細胞内共生時に起きる主な生理学的応答を調べることができ、共生時の宿主の詳細な応答を明らかにすることができた。
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