研究課題/領域番号 |
19H03044
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大久保 範聡 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (10370131)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 性ホルモン / 魚類 / 生殖行動 / 攻撃行動 |
研究開始時の研究の概要 |
魚類においては、「生殖行動の起こしやすさ」や「攻撃性の強さ」といった行動形質が、効率的な養殖の可否に直結する。これらの行動形質は生殖腺(卵巣あるいは精巣)から分泌される性ホルモンの支配下にあることが知られているが、脳に届いた性ホルモンが生殖行動や攻撃行動を引き起こす際に、脳内でどのような機構が作動するのかは明らかとなっていない。そこで本研究では、生殖行動や攻撃行動に顕著な異常を示す各種のメダカ変異体を用いて、この問いに回答を与えることを目指す。
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研究成果の概要 |
魚類を含め、脊椎動物では、生殖行動と攻撃行動はいずれも卵巣や精巣から分泌される性ホルモンの支配下にあることが知られている。本研究では、「魚類において、脳に届いた性ホルモンが生殖行動や攻撃行動を引き起こす際に、脳内でどのような機構が作動するのか」を明らかにすることを目的として、メダカで解析を進めた。その結果、雄性ホルモンが視索前野でガラニンという神経ペプチドの発現を促進し、それにより攻撃行動の一つである追い払い行動が引き起こされることなどが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、雄性ホルモンが魚類の攻撃行動を引き起こす際の脳内メカニズムの一端が明らかとなった。今回明らかとなったのは、追い払い行動という攻撃行動の一要素を引き起こす脳内メカニズムに過ぎないが、研究をさらに進めることで、性ホルモンが生殖行動や攻撃行動を引き起こす際の脳内メカニズムの全容が見えてくることが期待される。そこで得られる成果は、基礎生物学的に価値があるだけでなく、水産増養殖への応用にもつながることが期待される。
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