研究課題/領域番号 |
19H03067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41020:農業社会構造関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
関根 久子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中日本農業研究センター, 上級研究員 (80455302)
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研究分担者 |
齋藤 陽子 北海道大学, 農学研究院, 講師 (30520796)
西尾 善太 東京農業大学, 農学部, 教授 (80446476)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 育種体制 / 育種成果 / 育種技術 / 小麦 / 国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、自家採種の使用が可能な小麦を事例に、公的機関が品種開発を行う国と民間企業が品種開発を行う国における品種開発体制の成立条件、品種開発主体の違いによる育種技術と育種成果への影響について比較分析する。そして、育種技術を発展させ、育種成果を高める品種開発体制を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では以下の三点を明らかにした。第一に国内小麦主産地のA町では、規模を縮小した経営、および規模を急速に拡大した経営において省力的な作物である小麦の作付面積が拡大していた。第二に日独豪における品種開発体制について分析を行い、日本では自家採種使用に対する許諾料は回収されていないが、品種開発、種子供給、生産物集荷が公的機関や生産者団体によって一元的に管理されているため、回収すれば高い割合で回収可能であることを示した。第三は、日本と同じ公的育種国、カナダでは育種資金を拡充するために自家採種の使用に対し許諾料を課し、それを育種資金とするための法的な整備を終え、回収方法についての議論が行われていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は以下の三点である。第一に、小麦の生産性向上を規定している要因について、経営面、技術面からの検討に加え、さらに、制度条件として、品種開発・普及に着目したことにある。第二に、新品種が普及していくためには、継続的な品種開発が必要であり、ドイツ、豪州、カナダなど海外の品種開発体制や許諾料設定の仕組みを詳しく調査し分析している。第三に、北海道の小麦産地の生産動向の解析に加え、ドイツ、豪州における小麦生産の実態を明らかにしている。 国際情勢が不安定な中で、自給率が低い小麦の生産性向上の方策を検討した本研究の社会的意義は大きい。
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