研究課題/領域番号 |
19H03071
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2019-2020) |
研究代表者 |
西田 和弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90554494)
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研究分担者 |
塚口 直史 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40345492)
吉田 修一郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (90355595)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 水管理 / 気候変動 / 水田 / 熱環境 / 窒素環境 / 窒素動態 / 水稲 / 米 / 高温登熟障害 / 米の品質 / 温度 / 窒素 / 玄米たんぱく質含有率 / 白未熟粒 / 灌漑水 / 水田の熱・窒素環境同時予測モデル / 水稲の高温登熟障害 / 玄米の外観品質 / リモートセンシング / 米の外観品質 / 玄米タンパク質含有率 / 熱移動 / 窒素移動 / 窒素濃度 / 水温 / 窒素無機化 / 水田の窒素環境 / 水温予測モデル / 窒素環境予測モデル / 水田の窒素動態 / 灌漑 / 掛け流し灌漑 / 玄米中タンパク質含有率 |
研究開始時の研究の概要 |
水稲の高温登熟障害抑制策として各種水管理法が推奨されている.一方,水田の窒素環境を解した米の品質への影響について科学的理解は十分でなく,また,現場の水田において最適な効果をもたらす水管理法は確立していない.そこで本研究では,灌漑水の水温・窒素濃度が異なる複数の水田における現場調査・各種水管理試験により,1)灌漑水の水温・窒素濃度,各種水管理が,水田の窒素環境・水稲の窒素状態に与える影響の解明,2)高温障害対策としての水管理法が米の外観品質に影響を及ぼすメカニズムの解明,3)水管理の影響を考慮した熱・窒素環境予測モデルの開発とこれを用いた計算による灌漑条件ごとの最適な水管理法の提案を行う.
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研究成果の概要 |
登熟期の水管理による米の外観品質向上(高温登熟障害抑制)効果解明を目的として、水稲の登熟期の水管理が水田窒素環境および米の窒素状態に与える影響を調べた.その結果,①水管理による米の品質への影響は,水田の熱環境(稲の温度)への影響だけでなく、窒素環境(米の窒素状態)への影響によっても生じること,②水管理による米の窒素状態への影響は、灌漑水温および窒素濃度に大きく依存すること,③低窒素濃度の灌漑水を用いて田面水温を低下させる水管理を行うと、玄米の窒素(タンパク質)含有率の低下によって米の品質が悪化する可能性があることが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,水稲の登熟期の水管理は、水田の熱・窒素環境を共に変化させることで、米の外観品質に影響を与えることが明らかになった。このことは、水管理と肥培管理を組み合わせ対策により水田の熱・窒素環境をうまく制御すれば、従来よりも有効な対策となりうることを示唆する。今後、このような考えに基づく研究や技術開発が行われることで、米の高温障害問題の解決が促進されることが期待される。
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