研究課題/領域番号 |
19H03074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
井上 一哉 神戸大学, 農学研究科, 教授 (00362765)
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研究分担者 |
鈴木 麻里子 神戸大学, 農学研究科, 助教 (50756658)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 地下ダム / 群知能 / 異常輸送現象 / 機械学習 / 管理技術 / 模型実験 / 原位置試験 / 原位置実験 / 数値解析 / 塩水浸入 |
研究開始時の研究の概要 |
地下水脈を堰き止めて貯水する地下ダムを維持管理するには,水量と水質の両者の健全性を保つ必要がある.本研究は,地下ダム湖において肥料成分が移動,濃縮,流出する力学現象に関する科学的洞察と人工知能の一分野である群知能に基づいて,新たな「地下ダム管理モデル」の構築と実装を目指す.そのため,多数の琉球石灰岩コアを用いた空隙率の機械学習,透水性の数値モデル化,模型実験による肥料成分の輸送現象の解明,地下ダムサイトでの原位置トレーサ試験による検証を研究の柱としている.さらに,群知能を応用した最適集水井配置と農業形態の変化に合わせた柔軟な管理モデルの提示により地下ダム管理やダム設計に資する成果を創出する.
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研究成果の概要 |
本研究は,地下ダム湖において肥料成分が移動,濃縮,流出する力学現象に関する科学的洞察と人工知能の一分野である群知能・機械学習により,新たな「地下ダム管理モデル」の構築と実装を目的としており,4つのテーマに対して取り組んだ.1点目は,異常輸送現象の洞察を深化するための模型実験,数値解析モデルの開発,石灰岩特性評価である.2点目は,地下ダムの塩水浸入現象を軸とした模型実験によるダム健全性評価であり,学術的・実務的知見を獲得した.3つ目は,群知能の開発と実サイトへの適用であり,4つ目の実サイトでのトレーサ実験とパラメータ同時取得を達成でき,合理的・効率的なダム管理やダム設計に資する成果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地下ダムは農業用の水資源を確保する新しい概念である.健全な水利用を達成する上で,異常輸送現象を学術的に解明することは物質輸送論の発展のみならず,合理的な水質管理に展開できる.また,注目度の高い機械学習や群知能を地下ダム管理に発展的に応用することは,社会的要請の強い水利構造物の機能診断などへの波及効果が期待され,その意義は大きい.さらに,原位置試験による実証を経た管理モデルの展開は低コストで機動性の高い構造物調査や地質調査につながる内容であり,限られた資源を有効活用する現状の社会的要請に沿った課題と言える.このような課題に対して幅広く当該研究は多くの知見を得ることができている.
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