研究課題/領域番号 |
19H03080
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
東城 清秀 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40155495)
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研究分担者 |
帖佐 直 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (10355597)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 環境傾度型発酵槽 / 水素発酵 / メタン発酵 / pHギャップ / 微生物電解セル / 光合成水素生成菌 / 加圧熱水処理 / COD / 環境傾度型バイオガス生産システム / 電気化学的制御 / バイオフィルム / バイオマス / 発酵廃液の還流 / 細菌の優占化 / 水素収率 / 電気化学技術 / 嫌気性水素生成細菌 / 光合成水素生成細菌 / 環境傾度型発酵システム / pH安定化 / 基質投入分散化 / 電子伝達制御機構 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請研究は、温度やpHを部分的に制御する環境傾度型発酵槽を用いて、水素発酵とメタン発酵の双方に最適条件を提供しつつ、関連菌群に強固な微生物ネットワークを形成させることで原料の分解性を高め、高効率なバイオガス生産を実現しようとするものである。微生物電解セル(MEC)は外部電源から微小な電位差を印加することで、発酵液から水素を生成する技術で、pH制御にも応用できる。本申請研究では、MECを付加した環境傾度型発酵システムについて、収集データの機械学習を基に主たる制御因子を明らかにして制御アルゴリズムを構築し、総体として低環境負荷・高効率のバイオガス生産を目標としている。
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研究成果の概要 |
有機性廃棄物を原料とするバイオガス生産において、水素発酵とメタン発酵に関わる微生物群集と至適pHの接続性を改善するため二つの環境傾度型発酵槽について検討した。比較的低い基質濃度の場合、暗期と明期を周期的に変化させる水素二相発酵により、安定したpH帯で水素生産を継続できることが示された。基質濃度が高い場合は、水素-メタン二段発酵が有効で、水素発酵からメタン発酵への移行過程で微生物電解セルの機能を用いることで化学薬品によらないpH調節ができる見通しが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境傾度型発酵槽は、光や温度の環境条件を人為的に変化させることで水素やメタン等のバイオガス生産に関わる発酵の高速化と高効率化を目指す発酵システムである。発酵の高速化が可能な水素発酵では、明発酵と暗発酵を周期的に組み合わせた水素二相発酵が有効との結果が示された。高濃度原料に有用な水素-メタン二段発酵では、そのpH調節に電子伝達制御機能を有する微生物電解セルが利用できることが示され、化学薬品に依存しないバイオガス生産システムの運用の見通しが得られた。
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