研究課題/領域番号 |
19H03092
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
太治 輝昭 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (60360583)
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研究分担者 |
有賀 裕剛 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 遺伝資源研究センター, 研究員 (00849060)
西條 雄介 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (50587764)
土松 隆志 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (60740107)
星川 健 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生物資源・利用領域, 任期付研究員 (70634715)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 浸透圧耐性 / シロイヌナズナ / 野生系統 / 多様性 / クチクラワックス / 環境ストレス応答 / 耐塩性 / 免疫応答 / 高温耐性 / accession |
研究開始時の研究の概要 |
植物が同じ種内でもストレス耐性を持つ植物と持たない植物に分かれてきた進化的要因や、その背景でどんな遺伝子が働いているのかに関しては多くが不明である。そこで本研究では、シロイヌナズナに見られる浸透圧および高温耐性の遺伝的多様性から植物のストレス適応メカニズムを理解することを目的に、多様性を決定する鍵遺伝子の同定、および鍵遺伝子を中心とする耐性メカニズムの解明を目指す。さらに同定遺伝子などのイネやトマトへの応用を進めることで、農資源の機能性向上を目指す。
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研究実績の概要 |
シロイヌナズナ野生系統間に見られる浸透圧耐性の遺伝的多様性から植物のストレス適応メカニズムを理解することを目的に、多様性を決定する鍵遺伝子の同定、および鍵遺伝子を中心とする耐性メカニズムの解明を目指した。2022年度の実績としては、水不足耐性を示すシロイヌナズナ野生系統より、水不足耐性が損なわれた突然変異株、aod2を単離した。aod2変異株は野生株と比較して、乾燥・塩・高温と幅広いストレス耐性が損なわれていた。その原因遺伝子を特定したところ、極長鎖脂肪酸合成に寄与するエノイル-CoA 還元酵素をコードするCER10遺伝子であることが分かった。植物は乾燥や外部からの物理刺激から身を守るために、葉・根・茎をはじめとする植物体全身がクチクラワックス(以後、ワックス)で覆われているが、aod2変異株は野生株と比較してワックスが著しく減少していた。一方、数百の完全長cDNAを個別に過剰発現させたシロイヌナズナのトランスジェニック植物系統より、酸化還元酵素のシトクロムP450をコードするKLU遺伝子を過剰発現させた植物が、乾燥・塩・高温耐性を著しく向上させることを明らかにした。KLU過剰発現株の葉が野生型と比較して明らかな光沢を示し、電子顕微鏡による植物体表面の観察により、野生株と比較して高次なワックス構造を有していることが明らかとなった。ワックス構成成分である長鎖・極長鎖脂肪酸を定量した結果、野生株と比較して、aod2変異株では減少し、逆にKLU過剰発現株では増加していることが明らかとなった。またタンパク質の三次元構造予測モデルより、KLUは長鎖脂肪酸を基質とし得ることが示唆された。以上の結果より、植物の乾燥・塩・高温耐性にワックスが必須であること、さらにKLU遺伝子の発現調節によりワックスを増加させて植物の乾燥・塩・高温耐性を増強できることが明らかにし、2つを同時に論文発表した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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