研究課題/領域番号 |
19H03103
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井上 直子 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (90377789)
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研究分担者 |
平林 真澄 生理学研究所, 行動・代謝分子解析センター, 准教授 (20353435)
松山 秀一 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50455317)
上野山 賀久 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (70324382)
中村 翔 岡山理科大学, 獣医学部, 講師 (50829223)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | キスペプチン / 排卵 / プリン作動性ニューロン / ATP / プリン受容体 / 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH) / 黄体形成ホルモン(LH) / エストロゲン / 黄体形成ホルモン / GnRH / キスペプチンニューロン / LH / P2X2受容体 / プリン作動性神経 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、ほ乳類の雌の排卵を制御する視床下部視索前野/前腹側室周囲核キスペプチンニューロンに発現するプリン受容体に着目し、ATP-プリン受容体シグナリングが排卵中枢であるキスペプチンニューロンを活性化し排卵に至る神経メカニズムを明らかにすることである。一般的に細胞内のエネルギー通貨として知られるATPは、脳内でプリン作動性神経リガンドとして作用するが生殖機能における役割は不明であった。本研究では、ATP-プリン受容体による排卵中枢キスペプチンニューロンの活性化メカニズムを明らかにするとともに、得られた知見の家畜への応用を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、排卵中枢である視索前野/前腹側室周囲核キスペプチンニューロンを上位から制御する新規な神経シグナルとしてATP-プリン受容体シグナリングに着目し、哺乳類の排卵メカニズムを解明することを目的とした。ラットでは、排卵前のエストロゲンが後脳のプリン作動性ニューロンの活動を刺激することを明らかにした。また、プリン作動性ニューロンから神経伝達物質として放出されるATPがラットの前腹側室周囲核キスペプチンニューロンに作用し、キスペプチンニューロンが活性化されることで性腺刺激ホルモン放出ホルモン/黄体形成ホルモンサージ、ひいては排卵が誘起されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類において、視床下部前方に存在するキスペプチンニューロンは、種を越えて性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)分泌を促進し排卵を制御する排卵中枢として機能することが知られる。本研究では、ラットにおいてATP-プリン受容体シグナリングが、排卵中枢キスペプチンニューロンの活性化を介して、排卵を誘起することを明らかにした。本研究による知見は、哺乳類における排卵制御メカニズムの一端を明らかにした点で、社会的・学術的に大きな意義がある。
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