研究課題/領域番号 |
19H03107
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
堀内 浩幸 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (80243608)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ニワトリ / 性決定 / DMRT1 / HEMGN / 始原生殖細胞 / PGC / 精子分化 / 雄性決定 / Dmrt1 / ゲノム編集 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,鳥類であるニワトリの性を決定するマスター遺伝子ではないかと考えられているDmrt1遺伝子に着目し,本遺伝子をゲノム編集技術によりノックアウトする。本実験により,Dmrt1遺伝子ノックアウトのヘテロ接合体(Dmrt1+/-)やホモ接合体(Dmrt1-/-)を作出し,その生殖巣の特徴や周辺遺伝子の発現に与える影響を解析することで,ニワトリにおける性決定のメカニズムを明らかにする。得られた知見をもとに,産業面で極めて重要なニワトリにおいて,雌雄の産み分けが可能かどうかを検討し,応用展開をはかる。
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研究成果の概要 |
本研究課題では,鳥類であるニワトリの性を決定するマスター遺伝子ではないかと考えられているDMRT1とHEMGN遺伝子に着目し,本遺伝子をゲノム編集技術によ りノッ クアウトし,その表現型を様々な観点から調査した。その結果,DMRT1は生殖腺の精巣分化に関与するのみならず,精子分化そのもにも昨日していることが明らかとなった。またHEMGNは,精巣内での精子分化において,DMRT1の発現調節に関与することも明らかになった。以上の結果は,DMRT1とHEMGNの直接的・間接的な相互作用を示しており,この2つの因子がニワトリの雄化に重要であることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は,現在,世界中で問題となっている養鶏における動物福祉に資するものである。養鶏の現場では,採卵が目的の場合はオスの雛を,食肉が目的の場合はメスの雛の一部が淘汰されている。EU各国では既に,雛の殺処分を禁止する動きが強まっており,早急な対策が求められている。本研究では,将来,ニワトリでの雌雄の産み分け技術に利用可能な知見を得るための分子生物学的な解析を行い,特定の遺伝子がニワトリの精子形成に重要であり,またその相互作用を明らかにした。これらの知見の集積により,近い将来,ニワトリで雌雄の産み分けが可能になるかもしれない。
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