研究課題/領域番号 |
19H03150
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
末水 洋志 公益財団法人実験動物中央研究所, 研究部門, 部門長 (40332209)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | ヒト肝キメラマウス / 薬物動態 / ヒト肝細胞 / 薬物体内分布 / タンパク結合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は創薬ツールであるマウスの薬物動態特性の高精度ヒト型化であり、究極的には “完全なヒト型薬物動態モデルマウス” の確立を目指した研究である。本研究では体内動態を大きく左右するにも拘わらず、これまで注目されることのなかった“薬物の分布” に着目し、種差を克服するため薬物と結合する血漿タンパク質 “アルブミン” をヒト型化した ADMEヒト型化モデルを開発する。薬物の体内分布がヒト型化されることにより薬物動態特性のヒト外挿性と予測確度が格段に向上することが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では主要な2つの血漿タンパク、アルブミン(Alb)とα1酸性糖タンパク質(Agp1)を欠損するヒト肝キメラマウスを作製することにより、マウス血漿タンパクの影響が低減されたヒト型ADMEモデルの開発をめざした。作製されたAlb/Agp1 double KOヒト肝キメラマウスの肝臓におけるヒト薬物代謝関連遺伝子の発現はヒト肝キメラマウスの肝臓と同等であり、2つの血漿タンパク欠損の影響は限定的と考えられた。このモデルを用いてヒト薬物代謝クリアランス予測を行ったところ、Diazepamではヒト実測値との間に大きな乖離があったものの、KetoprofenとUCN-01ではヒト実測値に近似した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬物の代謝・動態には実験動物とヒトとの間に大きな種差があり、モデル動物のヒト型化が学術上の課題である。ヒト肝細胞保有マウスの開発により肝臓における薬物代謝の種差を定性的、定量的に評価することが可能になったが、体内分布を左右する血漿タンパクの組成は依然としてマウス型であった。本研究では薬物と結合する主要な2つの血漿タンパク(アルブミンとα1酸性糖タンパク質)を欠損したヒト肝細胞保有マウスを開発した。ヒト型肝薬物代謝に加え、体内分布もヒト型化されたADMEヒト型モデルは、より精緻なヒト薬物代謝・動態予測モデルになることが期待される。
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