研究課題/領域番号 |
19H03151
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
小倉 淳郎 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 室長 (20194524)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ハムスター / ゲノム編集 / ノックアウト動物 / i-GONAD法 / ゴールデンハムスター / 遺伝子ノックアウト / 疾患モデル動物 / 受精 / ゲノム編集技術 |
研究開始時の研究の概要 |
マウスでは各種の遺伝子改変技術が整備され、飼育・繁殖・取り扱いが容易なことから、哺乳類で最も多くの改変系統が作出されている。しかし表現型が現れないノックアウトマウスも多く、一部の研究分野では生理や代謝の特殊性により必ずしも最適なモデルではない。そこで飼育・繁殖が容易で、マウスよりも早い世代交代などを特長とするゴールデンハムスターに着目し、マウスで未解明の遺伝子の解析を試みる。この目的のために、in vivo (卵管内)ゲノム編集法を応用する。本研究の成果により、ハムスターはsecond choiceの研究モデルとなり、我が国の医学・生物学の発展を加速するものと期待される。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、マウスで未解明の遺伝子のKOおよびノックイン(KI)モデルの作出を試み、信頼性の高い系統凍結保存法も開発することにある。ハムスターKO技術の効率化では、抗インヒビン血清と eCG(equine chorionic gonadotrophin) の1:1 混合液を注射し、i-GONAD 法と組み合わせることにより、妊娠率と出産数の向上に成功した。ハムスター胚の凍結保存技術の開発では、自然交配3日後の8-16細胞期胚を子宮灌流により採取、凍結保存を行い、妊娠雌へ移植することで、凍結融解胚由来の産子作出に成功した。また、精子凍結法に応用するための人工授精法の開発にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、遺伝子改変動物のほとんどは、マウスあるいはラットで作製されているが、これらの種は、特殊な進化をしていることから、一部のノックアウト動物が無表現型、あるいは予想外の表現型を示すこと知られている。そこで、マウス・ラットとは分類学的に離れた小型げっ歯類であるゴールデンハムスターを用いてノックアウト系統を作出したところ、精子先体酵素アクロシンや卵子PIWIL などの遺伝子のノックアウトで、マウス・ラットでは得られない表現型を得ることができた。これらは哺乳類一般に共通する遺伝子機能である可能性が高いことから、ハムスターノックアウト系の科学的意義を明らかにすることができたと言える。
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