研究課題/領域番号 |
19H03153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西山 敦哉 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (50378840)
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研究分担者 |
有田 恭平 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 教授 (40549648)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | DNAメチル化 / DNA複製 / 岡崎フラグメント / ADPリボシル化 / UHRF1 / LIG1 / ゲノム安定性 / ヒストン / PARP1 / HPF1 / LIG3 / ラギング鎖 / DNMT1 |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム上には30万箇所を超えるDNAメチル化部位が存在し、遺伝子発現の抑制やゲノム安定性の維持に重要な役割を果たしている。しかしDNAメチル化による転写抑制のメカニズムが詳細に解析されている一方、DNAメチル化がゲノム安定性を保証するメカニズムについては明らかでない。申請者は、これまで試験管内染色体複製系を用いてDNAメチル化維持の分子機構の解明に取り組んできた。本研究では、これまでの研究成果を基にDNAメチル化がゲノム安定性を制御する分子機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、DNAメチル化の重要な制御因子であるE3ユビキチンリガーゼUHRF1と岡崎フラグメント連結を担うDNAリガーゼLIG1の相互作用に注目し、その意義と制御機構を明らかにする目的で行った。まず、岡崎フラグメント連結についてツメガエル無細胞系を用いた詳細な解析を行い、その制御不全がPARP1/HPF1によるADPリボシル化を誘導し、バックアップ機構であるLIG3/XRCC1経路を活性化することを見出し、報告した。また、UHRF1のLIG1結合が、これまで報告されていたPCNAとの相互作用とともに、岡崎フラグメントの効率的な連結に重要であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、まず岡崎フラグメント連結のバックアップ機構として働くLIG3/XRCC1経路がPARP1/HPF1によるヒストンH3ADPリボシル化を介して活性化することを明らかにし報告した。また、DNAメチル化制御因子UHRF1がLIG1との相互作用を介して岡崎フラグメント連結を制御することを示す実験結果を得ている。PARP1やDNAメチル化酵素の阻害剤は、抗がん剤としても注目されており、上記の研究成果は、染色体安定性を制御する新たな分子機構の発見にとどまらず、新たなDNAメチル化阻害剤やPARP1阻害剤開発の重要な分子基盤となることが期待される。
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