研究課題/領域番号 |
19H03172
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 拓宏 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (70401164)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 翻訳 / 翻訳開始因子 / 統合的ストレス応答 / 電子顕微鏡 / 生体分子 / リボソーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、複雑で動的なヒトの翻訳制御機構のうち、【1】翻訳開始因子eIF2のリン酸化とeIF2のGEFであるeIF2Bによって制御される統合的ストレス応答機構、【2】早期終止リボソームとSMG1複合体、Upf複合体、Exon-junction complex(EJC)によって形成される超複合体によるナンセンス変異依存mRNA分解機構(NMD)の発動機構、の2つの機構を標的とする。通常の組み換えタンパク質を用いた複合体の再構成に加えて、再構成試験管内翻訳系を駆使してクライオ電子顕微鏡による立体構造解析を進め、生化学的・生物物理的な解析と併せてこれらの機構を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
eIF2-eIF2B GEF活性型複合体とリン酸化eIF2(eIF2-P)-eIF2B GEF不活性型複合体の2つの立体構造を決定し、eIF2BによるeIF2の活性化機構とeIF2-PによるeIF2Bの不活性化機構を明らかにした。さらには、ISRを抑える小分子ISRIBの活性発現機構を明らかにした。また、eIF2Bに結合して機能するシチリア型サシチョウバエ熱ウイルス NSsタンパク質のISR抑制機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりISR制御の核となるeIF2/eIF2-PとeIF2Bによるヌクレオチド交換活性制御の構造的機構が明らかとなった。さらには、これらを参照することによりISRIBやSFSV NSsによるeIF2Bの制御機構を立体構造の視点から明らかにした。今後、eIF2-PとeIF2Bの結合を制御することは神経変性疾患の新規治療法の開発につながると期待できる。
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