研究課題/領域番号 |
19H03173
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
玉田 太郎 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, グループリーダー (50391248)
|
研究分担者 |
廣本 武史 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 主幹研究員 (80609884)
栗原 和男 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 上席研究員 (50354890)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
|
キーワード | タンパク質 / 立体構造 / X線・中性子 / 水素 / 蛋白質 / X線・中性子 |
研究開始時の研究の概要 |
「水素の合成・分解」を触媒するヒドロゲナーゼの機能を真に理解するためには、反応中の各状態の水素原子を直接観測することが必須であるため、水素原子の直接観察に長けたプローブである「中性子」を中核に据え、X線を相補的に組み合わせた構造解析からヒドロゲナーゼ触媒サイクルにおける活性状態(Ni-R還元型, Ni-C還元型, Ni-SIa還元型)の全原子構造情報を高精度に取得する。
|
研究成果の概要 |
ヒドロゲナーゼが触媒する水素の合成・分解反応の全原子レベルでの全容解明を目指して、ヒドロゲナーゼ酸化型および還元型の中性子およびX線結晶構造解析を実施した。Desulfovibrio vulgaris Miyazaki F由来ヒドロゲナーゼ酸化型の中性子構造解析では、先行研究で見出した新たなコンフォメーションも考慮した構造精密化を完了し、活性中心に存在する酸素原子種の同定やプロトン輸送・電子伝達経路の理解に繋がる水素/重水素の直接観察に成功した。還元型の構造解析では、メチルビオロゲン処理による還元条件の最適化を実施し、水素および重水素還元したヒドロゲナーゼの中性子回折データを収集した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒドロゲナーゼは水素の合成・分解を両方向に常温・常圧で触媒する特長を有している。水素原子の直接観察に長けた中性子を軸にした構造解析によるヒドロゲナーゼの反応メカニズムの全原子レベルでの全容解明を目指して研究を実施した。Desulfovibrio vulgaris Miyazaki F由来ヒドロゲナーゼ酸化型の中性子結晶構造解析を完了し、還元型についても中性子回折データを収集出来た。精緻な構造情報に基づいたヒドロゲナーゼ模倣化合物や高機能ヒドロゲナーゼの作成を通じて、クリーンエネルギー実現、さらには温室効果ガス削減による環境問題解決が期待される。
|