研究課題/領域番号 |
19H03177
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
前島 正義 中部大学, 応用生物学部, 教授 (80181577)
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研究分担者 |
瀬上 紹嗣 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 助教 (00765935)
高田 奈月 (田中奈月) 名古屋大学, 高等研究院(農), 特任助教 (00824070)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | エネルギー変換酵素 / 液胞 / プロトンポンプ / ピロホスファターゼ / ピロリン酸 / 代謝酵素 / 高温耐性酵素 / 遺伝子欠失株 / 酵素特性 / 膜輸送 / 細胞壁 / デンプン |
研究開始時の研究の概要 |
下記内容を研究課題とする。 (a) H+-PPaseと可溶性PPaseの遺伝子欠失・過剰発現・異所発現株における表現型、代謝産物の量的変動、関連遺伝子の発現調節の解明、金属イオン安定性への貢献の解析 (b) PPiを加水分解し細胞内PPi濃度の調節に関わる6種の可溶性PPaseの個別の特徴の解明 (c) PPi結合性タンパク質の包括的解析とPPi依存型プロティンキナーゼの探索と機能解明、生細胞でのPPi定量法の開発、PPi・Pi・ATPとの濃度バランスの解析 (d) PPi調節の寄与度の高いPPase 分子種の作物生育への効果の検証
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研究成果の概要 |
液胞膜H+輸送性ピロホスファターゼ(H+-PPase)と可溶性ピロホスファターゼ(可溶性PPase)、そしてその基質である無機ピロリン酸(PPi)に注目し、次の結果を得た。 (a) H+-PPaseと可溶性PPaseの遺伝子発現(酵素量)がPPi濃度に影響し、コルメラ細胞でのデンプン形成、蜜腺での糖蜜合成を支えていることが明らかになった。(b)遺伝子改変株等での実験によりシロイヌナズナは土壌のPPiを吸収し利用する能力をもつ可能性は否定的であった。(c) サボテンのH+-PPaseは、その一次構造はヤエナリ酵素と類似性が高いが、高温に極めて耐性であり安定であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
H+-PPaseは植物の液胞膜に局在し、液胞の酸性化能と細胞質PPiを加水分解する機能をもつ。本研究では根端コルメラ細胞に注目した。この細胞ではH+-PPase遺伝子は発現せず液胞も小さい。人為的にコルメラ細胞にH+-PPaseを発現させると重力屈性に必要なデンプン粒の形成が強く抑制された。デンプン合成はPPi濃度が高い条件で進行する。すなわち重力屈性を駆動するコルメラ細胞でのデンプン粒形成、液胞増大を抑制するためにH+-PPase遺伝子の発現を抑制していると推定される。また高温耐性のサボテンのH+-PPaseは50℃で最大活性を示すなど環境に応じたH+-PPaseに進化している知見も得た。
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