研究課題/領域番号 |
19H03187
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 穣 東北大学, 理学研究科, 准教授 (20300832)
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研究分担者 |
高橋 裕一郎 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (50183447)
鞆 達也 東京理科大学, 教養教育研究院神楽坂キャンパス教養部, 教授 (60300886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | 低温顕微鏡 / タンパク質Assembly / 励起スペクトル / 単一分子分光 / 時間分解蛍光測定 / エネルギー移動 / 過渡的中間体 / 光化学系I / 過渡的中華体 |
研究開始時の研究の概要 |
植物の光合成を駆動するのは、数10個の色素分子を結合したタンパク質複合体である。その複雑な構造が生体内で構築される機構はよく分かっていない。これを明らかにするため、本研究では構造が出来上がる途上の中間体の同定を目指す。光をあてずに発芽させた植物に光照射すると、活発な光合成タンパク質合成が開始される。このような植物に含まれる光合成タンパク質を丸ごと全部溶液中に溶かしで希釈し、単一分子分光という方法で一つ一つのタンパク質の蛍光スペクトルを取得する。最近私が開発した顕微鏡では、多くの分子のスペクトルを効率よく取得できるようになっており、この技術を利用して微量に存在する構造構築中間体を見つける。
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研究成果の概要 |
光合成タンパク質が生体内で構築される機構を探るため、タンパク質の組み立て途上の様子を検出することを目指した。組み立て途上のタンパク質は、生体内では過渡的に生じる希少種であることから、検出は困難である。そこで、分子1個を観測する手法である単一分子検出法を応用し、生体から抽出した分子を全部測定する、という網羅的単一分子検出法という手法を開発した。今回の研究により、サンプル中にわずかにしか存在しない、しかし非常に重要な分子を同定する手法を確立することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光合成を駆動するタンパク質の構造は明らかとなり、反応機構解明も進んだ。一方で、複雑な構造が生体内で自発的に構築される機構はほとんど分かっていない。特に100個近い色素分子が、大きなタンパク質分子の所定の位置に正しく結合する機構は全くの謎である。光合成反応を駆動するタンパク質の構築機構が分かれば、人工的に光合成反応を起こす分子機械の合成にもヒントとなると期待される。
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