研究課題/領域番号 |
19H03193
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
山崎 昌一 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (70200665)
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研究分担者 |
岡 俊彦 静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (60344389)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | 抗菌ペプチド / 細胞透過ペプチド / 膜張力 / 膜電位 / ポア形成 / ペプチドのベシクル内侵入 / ペプチドの膜透過 / 浸透圧 / 単一巨大リポソーム法 / 生体膜中のポア形成 / ベシクルの破裂 / 生体膜の生物物理学 / 脂質膜中のポア形成 / 生体膜のイメージング / 生体膜のダイナミクス / 膜の張力 / 生物物理学 / ナノバイオサイエンス / 生体膜 |
研究開始時の研究の概要 |
細菌などを殺す活性を持つ抗菌ペプチドや細胞膜を透過して細胞質内に侵入する活性がある細胞透過ペプチドは生体膜の脂質膜領域が相互作用のターゲットと考えられているが、そのメカニズムは不明な点が多い。より細胞の細胞膜に近い状況でのこれらのペプチドの機能の素過程とメカニズムの解明のために、抗菌ペプチドのポア形成と細胞透過ペプチドの膜透過に対する膜電位、脂質組成および膜の張力の効果を単一巨大リポソーム法により研究する。同時にペプチドと脂質膜の相互作用の結果生じる膜の構造変化を種々の測定法で研究し、それらを統合することにより機能のメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
単一巨大リポソーム(GUV)法を用いて、抗菌ペプチド(AMP) や細胞透過ペプチド(CPP) の機能や膜との相互作用に対する膜電位や膜張力の効果を研究した。負の膜電位が増加するにつれて、AMPによる膜中のポア(小さい孔)形成や膜損害の速度が増加するとともに、CPPのGUV内腔への侵入速度が増大することを見出し、それらの素過程を明らかにすることによりメカニズムを解明した。浸透圧でGUVに発生する膜張力を実験的に評価し、その膜張力がAMPによるポア形成に与える効果を定量的に解明した。1個の細菌細胞やスフェロプラストとAMPの相互作用や膜電位の効果も研究し、GUVによる研究結果を比較検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗菌ペプチド(AMP) や細胞透過ペプチド(CPP) の機能や膜との相互作用に対する膜電位や膜張力の効果は今まで十分に解明されていなかった。本研究では、AMPやCPPと膜との相互作用や機能の素過程が解明できる単一巨大リポソーム(GUV)法を用いて、それらに対する膜電位や膜張力の効果を研究できる方法を新しく開発した。それらの方法を用いて、AMPによる膜中のポア形成や膜損害、およびCPPのGUV内腔への侵入などに対する膜電位や膜張力の効果を明らかに、それらの素過程の解明によりメカニズムを明らかにした。
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