研究課題/領域番号 |
19H03207
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
印南 秀樹 総合研究大学院大学, 統合進化科学研究センター, 教授 (90444140)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | centromere / evolution / population genetics / theory / ゲノム進化 / セントロメア / 集団遺伝 / 反復配列 / 集団遺伝学 / 理論 / ゲノムデータ / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
セントロメアは、重要な機能を持つにもかかわらず、非常に速いスピードで進化している。これは、「保守的な機能をコードする領域は、機能的制約の強さから進化的制約を受ける(ゆっくり進化する)」という、進化の大原則に反する。そこには必ず理由があるはずで、それを解き明かしたいと思っている。セントロメアの機能を守りつつも、何か他の進化的な力が働いていると仮説をたて、それを最近急速に蓄積されたデータを用いて検証する。
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研究成果の概要 |
ヒトのセントロメア領域の多型を解析した。ヒト染色体におけるセントロメア領域は、アルファサテライトと言われる171bpの反復配列と、その両側にペリセントロメリック領域という過去に機能していたと思われるアルファサテライトの残骸が蓄積している領域からなる。我々は、前者の機能的な領域の個体間変異に注目して解析した。その結果、アルファサテライトのコピー数だけでなく、その塩基配列にも相当な量の種内変異があることがわかった。特に、物理的に近くのアルファサテライトは、より配列的に近いことが明らかになった。遺伝子変換、不等交叉と自然選択の相互作用がこのパターンをかたち作っていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セントロメアは細胞分裂における最も重要な機能のひとつであるが、その進化には謎が多い。重要な機能は基本的には制約が強く進化のスピードが遅いのであるが、セントロメアは例外的に早い進化をしている。なぜセントロメアが例外的な進化をしているかを理論的に解析した。分子生物学でもよく研究対象とされるセントロメアに対して、進化的視点からの理解を加えることは、学問の進展繋がると考える。
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