研究課題/領域番号 |
19H03212
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 宮崎大学 (2019-2020, 2022) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
菊地 泰生 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20353659)
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研究分担者 |
平形 樹生 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (40844791)
佐藤 薫 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (20548507)
塩見 美喜子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (20322745)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ゲノム / トランスポゾン / small RNA / 進化 / ゲノム構造進化 / C. elegans / 姉妹種 / 比較ゲノム / トランポゾン / 近縁種 |
研究開始時の研究の概要 |
トランスポゾンは生物進化を助長する一方で、トランスポゾンの転移活性はゲノム損傷ひいては致死を引き起こすため、真核生物はSmall RNAによるRNAサイレンシング機構を駆使してトランスポゾンを抑制する。本研究ではモデル生物であるC. elegansと、近年発見された姉妹種C. inopinataの比較解析を行うことで、トランスポゾンによるゲノムの構造進化、さらにそれを制御するsmall RNA機構を明らかにすることを目的として行う。
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研究実績の概要 |
トランスポゾンは生物進化を助長する一方で、トランスポゾンのTEの転移はゲノムの損傷など有害な影響も持つため、真核生物はSmall RNAによるRNAサイレンシング機構を駆使してトランスポゾンを抑制する。近年発見されたC. elegansの姉妹種C. inopinataは、C. elegansの約2倍の体サイズをもち、C. elegansとは大きく異なる生殖様式や生態を有している。C. elegansとのゲノム比較により、C. inopinataのゲノムにはトランスポゾンが特徴的に多く存在し、さらに、C. inopinataはSmall RNAを制御するergo-1パスウェイが欠失していることが分かった。本研究では、C. elegans-C. inopinata比較解析系を用いて、トランスポゾンによるゲノムの構造進化、さらにそれを制御するsmall RNA機構を明らかにすることをゴールとし、以下の研究方法により、生物情報学と生化学、遺伝学的解析を行う。 ・C. inopinataの発達ステージごとのsmall RNA発現解析 ・C. inopinataのArgonauteのインタラクトーム解析 ・野外分離株を用いたC. inopinataのゲノム進化解析 以上により、C. inopinataにおける、small RNA パスウェイとsmall RNAによるトランスポゾン制御機構を理解し、C. elegansとの比較により進化学的理解を得る。さらに、野生採取株のゲノム解析により、C. inopinataにおけるトランスポゾンによるゲノム進化の現状を明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
C. inopinataおよびC. elegansのメス成虫、オス成虫、卵からsmall RNA ライブラリーを作成し、small RNAseq解析を行った。各ステージでのsmall RNAseqリードを 種類 (miRNA, siRNA, piRNA, rRNA, tRNA)と長さによって分類したところ、C. inopinataはC. elegansと類似した種構成と発現時期をもっているものの、C. inopinataにはC. elegansのErgo-1 pathwayで生成される26G siRNAがオス成虫で欠失していることが判明した。一方で、C. elegansにはない長さのsiRNAを産出していることが明らかとなり、これがErgo-1 26G RNAに代わる役割を持っている可能性が示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
各Small RNA(miRNA, siRNA, piRNA)についてターゲットゲノム領域や遺伝子を同定し、 C. inopinata―C. elegans間での比較をおこなう C. inopinata特異的Argonautの抗体を作成し、associateするSmall RNAを同定する。さらに、26G siRNA ergo-1の欠失を補完するpathwayの探索を行う。
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