研究課題/領域番号 |
19H03222
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡本 浩二 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (40455217)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ミトコンドリア / オートファジー / 小胞体 / タンパク質膜挿入 / 出芽酵母 / 小胞体膜タンパク質挿入経路 / ミトコンドリア外膜タンパク質排出装置 / 脱リン酸化酵素 / AAA型ATPase / ホスファターゼ / テイルアンカータンパク質 / 小胞体関連分解 / 小胞体膜タンパク質挿入 / ユビキチン化 / 小胞体関連分解経路 / ラパマイシン標的タンパク質キナーゼ複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
選択的ミトコンドリア分解は酵母からヒトまで保存されたミトコンドリア質・量管理システムの一つである。本研究の目的は、選択的ミトコンドリア分解の制御機構を分子レベルで理解することであり、とりわけ、分解の初期段階における誘導機構や分解効率・選択性を調節する基本原理の理解を目指す。具体的には、①分解に重要なミトコンドリア断片化を司るタンパク質の機能、②栄養/ストレスシグナリング経路を介した分解の誘導、③分解に必須な分別標識タンパク質の局在と発現量の制御、④小胞体膜タンパク質生合成システムによる分解の促進、の4項目を明らかにしてゆく。
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研究成果の概要 |
ミトコンドリアを選択的に丸ごと分別・除去するプロセスは、生物種を超えて保存された基本的な機構であり、オートファジーの仕組みを利用していることから、「マイトファジー」と呼ばれる。その破綻は様々な病態を引き起こすなど、生物学的重要性が明らかである一方、詳細な分子機構については不明な点が数多く残されている。本研究では、小胞体膜タンパク質挿入複合体Get1/2の出芽酵母マイトファジーにおける作用機序について調べた。その結果、Get1/2がマイトファジーの負の制御因子Ppg1-Farを小胞体に局在させることで、マイトファジーに寄与していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究から、マイトファジーが駆動される際、オートファジーの仕組みをミトコンドリアへリクルートするための「分解標識」タンパク質が活性化する。このマイトファジー駆動タンパク質を負に制御する因子が小胞体に局在していること、その一部がミトコンドリアへ標的化して、マイトファジー駆動タンパク質を抑制していることが明らかとなった。重要なことに、この負の制御因子の小胞体局在に働くタンパク質がマイトファジーに寄与している。このことは、選択的ミトコンドリア分解を司る仕組みが別のオルガネラにも存在していることを示しており、当該分野に新たな視点を与えるものである。
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