研究課題/領域番号 |
19H03223
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
稲垣 直之 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (20223216)
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研究分担者 |
馬場 健太郎 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (80836693)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 細胞移動 / 極性形成 / アクチン波 / シューティン / フィードバックループ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「いかにしてアクチン線維が細胞内で局所的に自己組織化をして細胞移動を引き起こすことができるのか」を、我々が最近明らかにした「アクチン波」の分子メカニズムとその特徴的な挙動から解明することを目指す。本研究では、我々のこれまでの研究成果と異分野融合型の共同研究に基づいて、細胞内1分子計測や牽引力顕微鏡、マイクロパターン技術、定量的数理モデルを交えた最先端の分子細胞生物学的手法を用いて自発的な細胞移動と走化性の発生起源に迫る。
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研究成果の概要 |
アクチンフィラメントは、細胞内で重合と脱重合を行うことにより細胞の形態形成や細胞移動を引き起こす。従来、アクチンフィラメントの細胞内における時空間的な制御に関して、生化学的な調節機構が知られている。本研究では、動的なアクチンフィラメントがアストロサイト―マU-251細胞の細胞端や突起へ濃縮することを見出した。また、その濃縮がアクチン波を介して起こることがわかった。さらに、この機構が細胞の先導端形成と極性形成を担うことが示唆された。本制御機構は、「細胞の形が細胞内アクチンフィラメントの局在を調節する」という、新たなアクチンフィラメントの制御機構であり、様々な細胞突起の形成を担う可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アクチンフィラメントは、細胞内で重合と脱重合を行うことにより細胞の形態形成や細胞移動を引き起こす。従来、アクチンフィラメントの細胞内における時空間的な制御に関して、生化学的な調節機構が知られている。即ち、様々なアクチン制御因子が、シグナル伝達の下流でアクチンフィラメントの細胞内における時空間的な制御を行う。本研究で、我々は、U-251細胞を用いて「細胞の形が細胞内アクチンフィラメントの局在を調節する」という、新たなアクチンフィラメントの細胞内制御機構を見出した。さらに、この機構が細胞の先導端形成と極性形成を担うことが示唆された。本制御機構は、様々な細胞突起の形成を担う可能性がある。
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