研究課題/領域番号 |
19H03228
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
鈴木 厚 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 教授 (00264606)
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研究分担者 |
仁田 亮 神戸大学, 医学研究科, 教授 (40345038)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 微小管 / ゴルジ体 / 架橋 / 細胞運動 / 方向性 / 極性 / MTCL1 / MTCL2 / microtubule / crosslink / stabilization / golgi / CLASP / giantin / cell polarity / axon initial segment / Golgi / polarity / 細胞極性 / 中心体 / クライオ電子顕微鏡 / コイルドコイル / 会合 / 集合構造 / 安定化 / リン酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
微小管は、細胞の形態や小胞輸送、さらには染色体分配に必須な役割を果たす非常に重要な細胞内線維構造である。しかし、この線維を安定に形成させ、さまざまな集合構造に組織化する機構についてはいまだ多くが不明である。本研究では、申請者が発見した微小管制御タンパク質群、MTCLsの解析をさらに進めることによって、これまで知られていなかった全く新しい微小管安定化機構が存在することを証明する。また、微小管集合構造のの組織化がゴルジ体を足場にして起こっているという仮説、および、細胞極性キナーゼによるリン酸化によって制御されているという仮説についても検証を進める。
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研究成果の概要 |
私たちの身体を構成する細胞は、それぞれ固有の働きを果たすために、多様な形態を示している。これは、物質の運搬のレールとして働いたり形を支えたりしている細胞内の線維構造・細胞骨格の働きに大きく依存している。本研究においては、そうした細胞骨格の一つ、微小管の集合構造を制御する新しいタンパク質群、MTCLタンパク質群の研究を発展させた。特に本研究ではMTCL2の研究を進め、この分子がゴルジ体という細胞小器官を足場にしながら微小管の架橋・束化に働くことを通じて、細胞運動の方向性の維持に必要な微小管の非対称な組織化に働いていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで微小管の架橋に働くタンパク質はほとんど知られていなかった。こうした働きを有する、かつ、全く新しいタイプの微小管制御タンパク質ファミリーの存在を明らかにした学術的意義は非常に大きい。すでに我々は、MTCL1が小脳プルキンエ細胞の軸索の形成・機能に必須であり、その欠損が運動失調を引き起こすことを示している。一方、本研究に付随しては、MTCL2が小脳顆粒細胞の樹状突起の形成に重要な役割を果たしていることが明らかなっている。このように、本研究の成果は、神経変性疾患をはじめとした多様なヒト疾患の原因解明にもつながる重要な社会的意義を有している。
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