研究課題/領域番号 |
19H03239
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
壽崎 拓哉 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40575825)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 根粒共生 / 植物微生物相互作用 / 転写因子 / ミヤコグサ / シグナル伝達 / マメ科植物 / 窒素 / 硝酸 / 根粒形成 / トランスポーター / 窒素応答 / 窒素栄養 / 長距離シグナル伝達 / 硝酸応答 |
研究開始時の研究の概要 |
マメ科植物は、窒素栄養が十分量存在する時は根粒共生を抑制することで共生にともなう炭素源の不要な損失を防いでいる。本現象は、栄養環境に応答した植物の器官形成を端的に示す事例の1つと言えるが、その分子機構は不明な点が多い。本研究課題では、マメ科のモデル植物ミヤコグサを用いて本現象に関わる長距離移動性のペプチド性シグナル分子の特定および機能解明と、2つの転写因子を介した遺伝子発現制御機構の解明に関する研究を推進する。得られた知見から、窒素栄養に応答した根粒共生抑制機構を統合的に理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
マメ科植物は窒素栄養が十分量存在する環境では根粒共生を抑制することで共生にともなう炭素源の不要な損失を防いでいることが知られているが、その分子基盤は不明な点が多い。本研究課題では、マメ科モデル植物ミヤコグサを用いて2つのNLP転写因子(LjNLP1/4)と硝酸イオン輸送体LjNRT2.1を介したシグナル伝達経路が硝酸に応答した根粒形成抑制において中枢的な機能を担うことを明らかにした。また、窒素に応答して機能するペプチド因子を同定し、このペプチド因子が根粒共生の成立に必須な機能をもつことを明らかにした。これらの知見により、植物の窒素栄養環境への適応機構の理解が深まった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な社会の実現に向けて、肥料に頼らない農業展開が世界的な喫緊の課題である。ダイズやエンドウマメなどのマメ科植物は窒素固定細菌の根粒菌と共生関係を築くことで、空中窒素を肥料として利用することができる。本研究課題は植物と根粒菌の共生の仕組み及び窒素栄養に対する植物の応答の仕組みの一端を明らかにした。得られた成果に基づいて今後研究を深めていくことによって、低施肥農業の実現や貧栄養の土地での農業実現が期待される。
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