研究課題/領域番号 |
19H03244
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荒木 崇 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (00273433)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 生殖系列 / 生殖細胞 / 配偶子形成 / 精細胞 / 転写制御ネットワーク / 転写制御因子 / 有性生殖 / ゼニゴケ |
研究開始時の研究の概要 |
基部陸上植物の苔類ゼニゴケを用いて、生殖細胞形成過程における転写制御ネットワークを明らかにすることを目的とする。他のコケ植物や陸上植物の姉妹群であるシャジクモ植物も用いることで、上で明らかにした転写制御ネットワークの起源や進化についても考察する。研究課題1. DUO1を中心とする精細胞形成過程の転写制御ネットワークの解明では、DAZ1やRWP1といった下流転写因子の候補やそれらにより制御される素過程の研究を進める。研究課題2. 雌雄生殖系列決定因子の探索では、配偶子器分化因子BNBとその制御因子の候補であるmiR529cとSPL2、生殖細胞始祖分化に関わる候補因子MS1を中心に研究を進める。
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研究成果の概要 |
ゼニゴケの精細胞形成過程の転写制御ネットワークにおいては、研究開始当初の予想とは異なり、被子植物との間で保存された (DUO1→DAZ1) モデュールの寄与は相対的に小さく、被子植物に至る進化の過程で失われた (DUO1→RWP1) モデュールが大きな寄与を持つことを明らかにした。(DUO1→RWP1) モデュールは核凝縮を含む、父性ゲノムの安定性・完全性維持と安定な伝達の機構などに関わることを明らかにした。生殖系列の決定機構に関しては、BNB上流の制御経路を明らかにするとともに、MS1遺伝子が配偶子器において配偶子を生じる細胞とそれを保護する細胞が分かれる過程を制御することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仮入力 陸上植物の生殖細胞形成は、生殖系列の体細胞系列からの分離が生活環の後期におこる点で動物のそれとは大きく異なる。そのため、生殖細胞形成の理解には、陸上植物の過程を研究し、動物との共通点と相違点を理解することが不可欠である。これまで陸上植物の生殖細胞形成過程の研究は、シロイヌナズナ、イネなどの被子植物のモデル植物を用いて進められ、多くの細胞生物学・分子生物学上の知見が蓄積している。しかし、被子植物における生殖細胞形成は、基部陸上植物のコケ植物(苔類、蘚類、ツノゴケ類)のそれとは2つの点で大きく異なる。
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