研究課題/領域番号 |
19H03245
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小山 時隆 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30324396)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 概日時計 / 植物細胞 / 時計遺伝子 / 発光レポーター / 細胞間相互作用 / 細胞自律性 / 植物 / 細胞 / 遺伝子機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、細胞自律性を基本としながら、個体内部環境の影響を受ける組織依存性も示す植物概日時計システムの特性を単一細胞レベルの概日リズム観測をもとに明らかにすることを目的とする。多彩な変異体があるシロイヌナズナを材料に、パーティクルガンを用いた概日発光レポーター導入/細胞遺伝子改変操作および微弱な細胞発光連続自動モニタリング系を主な実験手法として研究を進めていく。時計遺伝子機能(周期長制御や位相決定)が細胞自律性(周囲の組織(細胞)依存性)、さらに、個体レベルの同期状態依存性(非依存性)を明らかにする。これらの成果をもとに、最も基本的な細胞概日振動子を構成する時計遺伝子セットを明確化する。
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研究成果の概要 |
本研究は概日時計単位である細胞から時計機能が意味を持つ個体レベルまでの統合的な概日時計システムの理解を目指して、植物の細胞概日リズムの挙動の解析と時計遺伝子に対する影響評価をおこなった。シロイヌナズナおよびウキクサ植物を材料に新たな発光概日レポーター観測系を構築することで、孤立した細胞の概日時計の性質、増殖する個体レベルでの自律的な概日リズムの秩序形成様式、さらには同一細胞内で細胞時計の影響から独立した生理学的概日リズムの存在を実証的に明らかにした。これらはそれ以前の常識的な発想を超える革新的な成果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物個体内で細胞時計と細胞の概日リズムが分離可能であることを本研究で明確に示したことで、植物の概日時計システムの基本的な概念を新たに提案することができた。この点は、時間生物学分野に加えて一般的な植物生理学分野にも広く新たな展開を引き起こすと期待される。また、生物発光測定技術や遺伝子改変技術についての革新的な成果は、植物に限らず細胞レベルの遺伝子発現解析・機能解析に広く応用されていくと期待される。
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