研究課題/領域番号 |
19H03246
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柿本 辰男 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (70214260)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | phloem / CLE / Arabidopsis / Transcription factor / Dof / receptor / 篩部 / 篩管 / 転写因子 / 受容体 / シロイヌナズナ / ペプチド / 伴細胞 / 篩管要素 / パターン形成 / CLEペプチド / 植物 / 形態形成 / シグナル分子 |
研究開始時の研究の概要 |
維管束は、篩部、木部、前形成層からなる。根においては、根端分裂組織における一次成長によって維管束系の基本パターンが形成される。篩部前駆細胞では複数のDof転写因子群が発現しているが、その下流因子として複数のCLEペプチド遺伝子がある。これらのCLEペプチドは篩部形成の側方阻害因子として働いているらしいことがわかってきた。そこで、維管束パターンの形成におけるCLEペプチドの役割を明らかにし、さらには、その受容体を解明することにより、維管束の組織パターンの決定の仕組みを明らかにする。
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研究成果の概要 |
篩部が形成される細胞で発現する複数のDofタイプ転写因子(phloem-Dof)は篩部の形成を誘導するマスター因子であることを発見した。Phloem-Dofは篩部細胞形成を誘導すると同時に、篩部構成細胞の形成を阻害する分泌性ペプチド分子CLE25, 26, 45の合成も誘導することを明らかにした。CLE25,26,45はBAM受容体-CIK共受容体複合体によって受容されてphloem-Dofタンパク質を減少させることにより、本来の篩部形成位置の周りの細胞が篩部にならないようにしていることも明らかにした。この正と負の仕組みによって適切な数の篩部構成細胞が形成されることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
維管束植物において篩部は光合成産物を運ぶ大切な器官ですが、その細胞パタンがどのように作られるのか、篩部細胞はどのようにして分化運命を獲得するのかについてはよくわかっていませんでした。本研究において、篩部形成のマスター因子が同定されたこと、拡散性のCLEペプチドによる負のフィードバックによって適切な篩部パタンが作られることが解明されたのは学術上の大きな意義があります。
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