研究課題/領域番号 |
19H03251
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
塚越 啓央 名城大学, 農学部, 准教授 (30594056)
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研究分担者 |
志水 元亨 名城大学, 農学部, 准教授 (20423535)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 側根発達 / 転写ネットワーク / イメージング / VLCFA / 側根形成 / 概日リズム |
研究開始時の研究の概要 |
植物を地下から支える根は、周りの環境に応答して植物全体の大きさを調節するセンサーとしても重要である。本研究では側根形成を制御している今まで報告されているオーキシン系とは異なる新規シグナル伝達経路を明らかにすることを目的としている。オーキシンによる側根形成機構は広く研究されており、側根原基形成にオーキシンは必要不可欠である。しかし、原基形成後にはオーキシン以外のシグナルが働くことも知られており、側根形成は複雑に調節されている。我々は新たなシグナル分子候補を発見しており、本研究ではこれをシグナル分子とする新たな細胞分化の分子メカニズムを側根形成をモデルとして明らかにすることに挑戦する。
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研究成果の概要 |
側根形成を細胞の脱分化から再分化への変換を捉えるモデルとして、極長鎖脂肪酸(VLCFA)をシグナル分子として利用する新たな細胞分化の分子メカニズムの存在を明らかにすることを本研究の目的とした。本研究では特にVLCFA量が低下した変異体を用いたRNAseq発現解析から、VLCFA特異的に発現変動を示す転写因子VRTF1を同定し、その機能解析を進めた。詳細な表現型解析から、VRTF1が側根発達の後期に関わり、側根原基そのものではなく、側根原基上部の主根細胞で細胞壁リモデリング遺伝子の発現調節を行い、側根の主根からの出現をコントロールしていることを明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果から、植物の側根発達に植物ホルモンとは異なる新たな制御系が関わることを示すことができた。これまで、細胞膜やクチクラの構成成分と言われていた極長鎖脂肪酸(VLCFA)が、転写因子の発現を制御することで側根発達をコントロールしているという新たな発見に繋がった。側根発達は植物の根圏拡大において非常に重要なイベントで、これを植物ホルモンとは異なる制御系でコントロールできる基盤技術の開発につながるといえる。
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