研究課題/領域番号 |
19H03268
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45010:遺伝学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多羽田 哲也 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (10183865)
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研究分担者 |
阿部 崇志 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (70756824)
山崎 大介 東京大学, 定量生命科学研究所, 講師 (80588377)
清水 一道 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (50808095)
廣井 誠 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (80597831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 記憶 / ドーパミン / グルタミン酸 / GABA / アデニル酸シクラーぜ / 同時検出器 / cAMP / ショウジョウバエ / 連合記憶 / キノコ体 / 記憶形成 / ライブイメージング / 匂い記憶 / KCs / 忘却 / Glu / 情動 / 神経回路 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は、ショウジョウバエの忌避記憶(匂いと電気ショックを連合)と報酬記憶(匂いとショ糖報酬を連合)、それぞれに特異的な神経回路があり相互に抑制することを明らかにした。加えて、それらは記憶の獲得、保持、想起、全ての過程で必要であった。本研究では(1)記憶の素過程(獲得、保持、想起)それぞれにおけるこれらの神経細胞の具体的な機能の解明を進めるとともに、(2)忌避、報酬シグナルに特異的回路の特異性と相互抑制の機構を探る。脊椎動物においても同様の相互抑制の仕組みが示されており、情動に関わる記憶形成において進化的に普遍性の高い機構であると考えられる。
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研究成果の概要 |
ショウジョウバエの匂い学習記憶は匂い(CS)と、ドーパミンを介して電気ショックまたはショ糖報酬(US)を連合することで成立する。(1)ドーパミン神経はグルタミン酸及びGABAをcotransmitterとして放出し、記憶を調節していることを見出した。(2)Ca2+/calmodulin依存性アデニル酸シクラーゼ(AC)が、CSによるCa2+を介した活性化とUSによるドーパミンシグナル経由の活性化によりcAMPを生成することが連合の実体と考えられてきた。しかしCSのみでもUSを介在する同じドーパミンシグナルが動員されcAMPが生成されることを発見し、この概念を見直す必要性を提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)知的障害が見られる脆弱X症候群の原因遺伝子FMRPのショウジョウバエ相同遺伝子の変異によって代謝型グルタミン酸受容体がKCsで過剰発現し記憶障害を引き起こすことが報告されているが、それはCotransmitterとしてのグルタミン酸シグナルの本研究により生理的機構として説明される。(2)匂い刺激がドーパミンシグナルを誘導しKCsでcAMPを生成することの発見は、現在広く受け入れられているメカニズムでは匂いを受容したKCsを他のKCsから区別することができ無いことを示唆し、数十年にわたって信奉されてきた同時検出機構の検証が必要である。
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