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シダ植物の独立配偶体のDNAバーコーディングを活用した探索とその成立要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19H03288
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関東京都立大学

研究代表者

村上 哲明  東京都立大学, 理学研究科, 教授 (60192770)

研究分担者 山本 薫  横須賀市自然・人文博物館, その他部局等, 学芸員 (00766016)
常木 静河  愛知教育大学, 教育学部, 講師 (10632789)
海老原 淳  独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (20435738)
堀 清鷹  公益財団法人高知県牧野記念財団, その他部局等, 研究員 (20806004)
篠原 渉  香川大学, 教育学部, 准教授 (30467443)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
キーワード生物多様性 / シダ植物 / 配偶体 / 無性生殖 / 長距離分散 / DNAバーコーディング / クローン多様性
研究開始時の研究の概要

シダ植物は、胞子体と配偶体という二つの世代をもち、普通にシダ植物と見られているのは胞子体である。ところが、配偶体が無性芽等によって栄養繁殖し、配偶体のみで生育している例(「独立配偶体」と呼ばれる)が北米や欧州で知られていた。しかし、日本国内では、そもそも小型で単純な形態をもつシダの配偶体については、その分布がまだほとんどわかっていなかった。そこで本研究では、シダの配偶体を日本国内から広く採集し、それぞれのrbcL遺伝子(光合成に関わる遺伝子)の塩基配列を調べて、どの種の配偶体かを明らかにする。日本国内からは、まだ報告されたことがないシダの種の独立配偶体が次々に見つかることが期待される。

研究成果の概要

シダ植物は、胞子体と配偶体の二つの世代をもつが、配偶体のみで生育している例(「独立配偶体」と呼ばれる)が北米や欧州で知られていた。本研究では、シダの配偶体を日本国内から広く採集し、それぞれの光合成に関わる遺伝子の塩基配列に基づいて種の同定を行った。その結果、50年以上にわたって胞子体が全く見つかっていなかった「幻のシダ」、イトシシラン(イノモトソウ科)の独立配偶体を奥秩父山塊の広い範囲から見出すことができた。日本列島には、まだ他にも独立配偶体として生育している未報告種のシダ植物があると考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

シダ植物には胞子体と配偶体の二つの世代が存在するが、配偶体は小型で単純な形をしているので、野外ではほとんど認識されない。どのようなシダ植物種が日本国内に生育しているか既に分かっていると一般的に考えられているが、これは胞子体についてである。本研究では栄養繁殖により配偶体のみで生育し続けている「独立配偶体」に着目し、DNA情報を用いて種同定を行ったところ、50年以上にわたって、その胞子体が全く見つからず、「幻のシダ」と呼ばれていたイトシシラン(イノモトソウ科)の配偶体が奥秩父山塊に広く分布していることがわかった。日本国内で希少種のシダ植物が配偶体として広く生育していたことは、興味深い発見である。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 2020 その他

すべて 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件) 備考 (3件)

  • [学会発表] ナンゴクホウビシダ(チャセンシダ科)は独立配偶体を形成できる2022

    • 著者名/発表者名
      米岡克啓・片岡利文・堀清鷹・藤原泰央・村上哲明
    • 学会等名
      日本植物分類学会第21回大会(神奈川、オンライン)
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 半世紀ぶりに再発見された奥秩父産イトシシランの独立配偶体における葉緑体DNAハプロタイプ解析2021

    • 著者名/発表者名
      米岡克啓・堀清鷹・片岡利文・海老原淳・村上哲明
    • 学会等名
      日本植物学会第85回大会(八王子、オンライン)
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 希少種ミカワコケシノブの胞子体生育地の近傍におけるコケシノブ科配偶体の生育状況2021

    • 著者名/発表者名
      常木静河・小野笑実・柿嶋聡・村上哲明・芹沢俊介
    • 学会等名
      日本植物分類学会第20回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 配偶体での生育が基本となるシダ植物?半世紀ぶりに奥秩父一帯で再発見されたイトシシラン(イノモトソウ科)2021

    • 著者名/発表者名
      米岡克啓・酒井絵理佳・岩切彩夏・片岡利文・堀清鷹・村上哲明
    • 学会等名
      本植物分類学会第20回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 幻のシダ・イトシシラン(Haplopteris mediosora,イノモトソウ科)の50年ぶりの独立配偶体での再発見2020

    • 著者名/発表者名
      米岡克啓・酒井絵理佳・岩切彩夏・堀清鷹・村上哲明(
    • 学会等名
      本植物分類学会第19回大会(岐阜)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] DNA情報を活用したシダ植物の配偶体フロラの調査: 日本でもまだまだ新産種は見つかる2020

    • 著者名/発表者名
      村上哲明
    • 学会等名
      日本植物学会第84回大会(名古屋,オンライン) シンポジウム 「国立沖縄自然史博物館設立計画と多様性植物学の未来」
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 幻のシダ・イトシシラン(Haplopteris mediosora, イノモトソウ科)の50年ぶりの独立配偶体での再発見2020

    • 著者名/発表者名
      米岡克啓・酒井絵理佳・岩切彩夏・堀清鷹・村上哲明
    • 学会等名
      日本植物分類学会第19回大会(岐阜)
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [備考] 東京都立大学生命科学科 研究室紹介(植物系統分類学研究室)

    • URL

      https://www.biol.se.tmu.ac.jp/labo.asp?ID=plasys

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [備考] 東京都立大学 生命科学専攻 研究紹介

    • URL

      https://www.biol.se.tmu.ac.jp/labo.asp?ID=plasys

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 東京都立大学 生命科学専攻 研究紹介 植物系統分類学研究室

    • URL

      http://www.biol.se.tmu.ac.jp/ID-plasys

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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