研究課題/領域番号 |
19H03289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
土岐田 昌和 東邦大学, 理学部, 准教授 (80422921)
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研究分担者 |
寺井 洋平 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (30432016)
岸田 拓士 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 准教授 (40527892)
田村 宏治 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (70261550)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 羊膜類 / 適応形質 / 形態 / 発生 / 比較 / 進化 / 海 / 海生適応 |
研究開始時の研究の概要 |
爬虫類、鳥類、哺乳類からなる羊膜類は羊膜を獲得することで陸上の広範な環境へと進出したが、いくつかの系統は陸を離れ、再び海へともどった。しかし、羊膜類の海生適応形質がいかにして進化したのかについての総合的理解は得られていない。本研究では進化の過程で独立に海生適応を果たした4つの羊膜類系統:ウミガメ類、ウミヘビ類、ペンギン類、クジラ類を材料に用いて、主要な海生適応形質(塩類腺、胸びれ、感覚受容体)の進化機構を系統間で比較解析することで、本系統における海生適応形質の進化機構の一般性と多様性の両面を評価し、動物進化における一大イベントである“陸から海への再進出”の背景にある進化基盤を定式化する。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、塩類腺をもつアオウミガメと塩類腺をもたない淡水棲のクサガメおよびスッポンの胚頭部組織における腺形成関連遺伝子の発現様式を比較した。その結果、複数の腺形成遺伝子が、アオウミガメの胚頭部でのみ異所的に発現していた。また、四肢形成期のアオウミガメ胚、スッポン胚、クサガメ胚の前肢原基からtotal RNAを抽出し、ハイスループットシーケンサを用いてトランスクリプトームの種間比較を行った。その結果、ウミガメ胚の前肢原基でのみ発現が変動している複数の遺伝子が特定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球上の生物種の多くが海で暮らしているが、海生適応形質を獲得することによって、一部の羊膜類が再び海へと進出したことで、海洋生物の種多様性は一段と高まることとなった。本研究で得られた成果により、海生羊膜類における適応形質獲得機構の一端が明らかになった。これにより、今日の海洋生物多様性が生み出された仕組みについての理解が一層深まるものと考えられる。
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