研究課題/領域番号 |
19H03299
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
井上 真紀 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80512590)
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研究分担者 |
鈴木 紀之 高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 准教授 (00724965)
川津 一隆 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (20747547)
山下 恵 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70523596)
澤畠 拓夫 近畿大学, 農学部, 准教授 (80709006)
菊田 真吾 茨城大学, 農学部, 准教授 (90718686)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 個体群生態学 / 個体群動態 / 衛星リモートセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
突発的な昆虫の大量発生は、農業をはじめ人々の生活に大きく影響を及ぼし、かつ非常に興味深い現象でもある。旧北区に広く生息するマイマイガは、森林生態系に甚大な被害を引き起こす重要害虫であり、約10年周期で大発生を繰り返す。大発生は病気の蔓延によって終息するが、大発生の引き金は明らかではない。本研究では、個体群密度上昇の引き金となる生物的・非生物的要因を明らかにすること、密度上昇に伴うマイマイガの生理的・生態的形質の変化を検出することにより、マイマイガの広域分散に関わる要因を明らかにし、マイマイガ大発生メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、森林害虫マイマイガ大発生のメカニズムの解明および発生予測の実現を目的とした。局所スケールにおいて、マイマイガは複数の局所個体群からなるメタ個体群を形成していること、それぞれの局所個体群はソース・シンク動態により駆動されていることを明らかにした。広域スケールにおいて、ロシアシベリア地方のシラカバ林の食害分布状況と歴史的な発生情報データの比較により、衛星画像時系列から植生異常度マップを作成するとともに高い予測性能を持つモデル構築に成功した。個体群密度上昇に伴い小型化・軽量化による飛翔能力の上昇の結果、広域分散が可能になることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の意義は、生物の大量発生という現象を個体群動態や生物間相互作用と気象条件との関連性に加え、生理的・生態的形質変異とを結びつけて解き明かすことにある。また、衛星画像による広域時空間解析と時系列データ解析を組み合わせた分野横断的研究により、局所スケールでの調査では分からない部分、例えば人が踏み込めない深淵部や調査の手が回らないような地域も含めた広域スケールでマイマイガ発生動態を捉え、過去の大発生の要因解明と今後の予測を行う点にある。
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