研究課題/領域番号 |
19H03301
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
村岡 裕由 岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 教授 (20397318)
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研究分担者 |
中路 達郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (40391130)
野田 響 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主任研究員 (60467214)
永井 信 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(地球表層システム研究センター), 主任研究員 (70452167)
村山 昌平 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 総括研究主幹 (30222433)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 気候変動 / 森林生態系 / 炭素循環 / 光合成 / フェノロジー / リモートセンシング / 気候変動ストレス / 森林光合成 / 生理生態 / 個葉分光特性 / CO2フラックス / 長期変動 / 極端気象 |
研究開始時の研究の概要 |
地球規模での気候変動が陸上生態系の炭素吸収量に多大な影響を及ぼすことが最近の地上・衛星観測やモデル研究によって示され始めている。本申請課題では,炭素循環システムのうち,特に気象環境の変動に敏感であるが未解明な課題が多い生理生態学的プロセスについて,森林生態系での長期フィールド観測と野外操作実験データの解析,およびモデル分析の統合的な研究を進めて,気候変動が森林光合成に及ぼす影響を総合的に解明する。
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研究成果の概要 |
冷温帯落葉広葉樹林の主要な生態系機能である炭素吸収に対する気候変動ストレスを解明するとともに,今後の広域・長期的な観測体制課題を検討した。(1)20年に及ぶ樹木葉の生理生態学的特性,林冠葉面積, CO2動態の観測結果より,地球温暖化に伴う展葉期と落葉期の気温や夏期の天候の変動,台風による撹乱が年間の光合成生産量に影響を及ぼすこと,(2)林冠の分光反射特性は樹木個葉の生理学的・解剖学的特性と林冠構造を反映して時空間的に変動すること,(3)気候変動下での陸上生態系の衛星観測には近年の高解像度データが有用であるが今後も地上観測と衛星観測の連動が不可欠であること等の知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
森林は環境調節や生物多様性保全など重要な機能を担う。気候変動は植物の光合成や呼吸等の活動への影響を通じて森林の生態系機能を劣化させることが懸念されている。本研究では気候変動が森林生態系機能に短期的・長期的ストレスをもたらしていることを示し,また,地上での長期複合的観測と衛星観測の技術的な問題点を明示した。特に,20年に及ぶ微気象学的観測と植物生理生態学的観測を統合したデータ解析により,森林生態系機能の短期・長期的変動メカニズムを解明したこと,及び,リモートセンシング観測手法を生理生態学的に検証できたことなど,これらの成果は環境変動の診断データの重要性と長期・広域観測の拡大に貢献する。
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