研究課題/領域番号 |
19H03314
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
若林 斉 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (50452793)
|
研究分担者 |
後藤 一成 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60508258)
二連木 晋輔 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (70741156)
斉藤 昌之 北海道大学, 獣医学研究院, 名誉教授 (80036441)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
|
キーワード | 寒冷適応 / 褐色脂肪 / 骨格筋 / 運動トレーニング / 個人差 / 非震え代謝 / 主観的寒冷耐性 / 皮膚血管収縮 / 皮膚温度感受性 / 震え代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト成人の褐色脂肪組織(BAT)の活性が再検証されて以来,非震え代謝亢進に注目した研究が盛んに行われている.一方で,BATの限局性を考慮すると,骨格筋の代謝貢献,非震え代謝と震え代謝の相互補償作用や皮膚血管収縮による放熱抑制との全身的協関によって深部体温の恒常性を維持していると考えられる. 本研究では,BAT陽性者と陰性者の混在する日本人集団を対象に,体温調節機能の寒冷適応現象に見られる多様性を全身的協関の観点から検証する.さらに,寒冷環境および運動習慣が体温調節機能の適応に及ぼす相乗効果について検証する.
|
研究実績の概要 |
本研究は、寒冷環境におけるヒトの体温調節機能に見られる多様性を、全身的協関の観点から包括的に検証すること、また、寒冷曝露および運動習慣が体温調節機能の適応に及ぼす相互作用の検証を目的としている。 本年度は、昨年度に引き続き、褐色脂肪組織(BAT)の活性、骨格筋量、体脂肪率、体表面積、BMIなどの形態的特性と、質問紙により評価した寒がりなどの主観的寒冷耐性、日常の室温設定や着衣などの行動性体温調節および運動習慣などとの関係を調査した。現在、本年度に追加したデータを含めて分析を進めている。主な結果として、主観的寒冷耐性が体表面積体重比の影響を強く反映することが示された。また、環境制御室における軽度寒冷曝露試験についてもサンプル数を増やし、非震え代謝、末梢血管収縮反応および体温の変化と上述の主観的寒冷耐性やBAT活性およびその他の形態的特性との関係から、寒冷適応能の多様性とその要因について検討している。さらに、皮膚の温度受容器の感受性をペルチェ素子により温度制御したプレートに対する接触温冷感により評価し、体温調節反応や主観的寒冷耐性、形態的特性との関係を分析した。昨年度、冷刺激のみならず、L-メンソール溶液によるTRPチャネルの刺激に対する体温調節応答の評価も行ったが、非震え代謝応答の多様性とその要因に関する内容を中心にまとめて、国際会議での報告を行った。現在、論文の執筆を進めている。また、研究分担者と本研究課題の成果を含めた総説論文を発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で研究の制限があり、計画の一部を翌年度に繰り越した。主観的寒冷耐性の質問紙調査や接触温冷感の評価などを継続的に実施してサンプル数を増やし、より多面的に寒冷適応能の全身的協関を分析した。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度は、これまでの研究データに基づいて分析を進め、国際原著論文や総説論文などを執筆し、成果を国内外に発信する。
|