研究課題/領域番号 |
19H03315
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
梅崎 昌裕 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (30292725)
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研究分担者 |
須田 亙 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (20590847)
高安 伶奈 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (20814833)
平山 和宏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (60208858)
冨塚 江利子 新潟薬科大学, 薬学部, 准教授 (90313098)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 栄養適応 / 低タンパク適応 / 腸内細菌 / ラオス / パプアニューギニア / インドネシア / たんぱく |
研究開始時の研究の概要 |
人類集団のなかには、タンパク摂取量が極端に少ないにもかかわらず、タンパク欠乏にともなう臨床症状をしめさないものがあることが知られている。これは、「低タンパク適応」と呼ばれ、代表者のグループは特に腸内細菌叢の役割に着目しながら、そのメカニズム解明を目指してきた。本申請課題では、これまで研究をすすめてきたパプアニューギニア高地に加えて、タンパク摂取量が少ないことが想定される2つの地域を対象に加えることにより、「低タンパク適応」メカニズムの固有性と普遍性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
人類集団のなかには、タンパク質摂取量が極端に少ないにもかかわらず、タンパク質欠乏にともなう臨床症状をしめさないものがあることが知られている。これは、「低タンパク適応」と呼ばれている。本申請課題では、これまで研究をすすめてきたパプアニューギニア高地に加えて、ラオス北部、日本の農漁村に居住する人々を対象に、腸内細菌叢が栄養適応に果たす役割の固有性と普遍性を明らかにした。さらに、個人レベルのタンパク質必要量を評価するためのIAAO法のプロコール確立するための検討、「低タンパク質モデルマウス」の糞便を移植する動物実験を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちが食べるものは、消化、吸収、代謝、排泄されることで、生命の維持に寄与している。本研究の成果は、このプロセスが消化管内に存在する細菌によって修飾されうること、すなわち、どのような腸内細菌をもつかによって、同じものを食べても個人の栄養状態・健康状態は違ったものになりうることを示すものである。腸内細菌による栄養の修飾は、自然の優先する社会に生きていた人類にとっては当たり前のものだったのかもしれない。現代社会に生きる人類が直面する健康問題のいくつかは、腸内細菌叢の栄養修飾にかかわる私たちの理解不足に起因するのではないか。
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