研究課題/領域番号 |
19H03316
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
樋口 重和 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (00292376)
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研究分担者 |
太田 博樹 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (40401228)
西村 貴孝 九州大学, 芸術工学研究院, 講師 (80713148)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 概日リズム / 交代制勤務 / メラトニン受容体遺伝子 / 一塩基多型 / 環境適応 / 光環境 / 夜勤・交代制勤務 / 睡眠 / メラトニン受容体 / 遺伝子多型 |
研究開始時の研究の概要 |
不規則な生活が強いられる夜勤・交代制勤務への従事は、睡眠障害や生活習慣病のリスクを高める。ゲノムワイド関連研究においてメラトニン受容体遺伝子の近傍にある一塩基多型が交代制勤務者の疲弊度と関連があることが明らかにされている。しかし、この遺伝子多型が夜勤にともなう光曝露などによって生じる概日リズムの位相後退やメラトニン分泌の抑制および、断眠によって生じる眠気の増加やパフォーマンスの低下とどの程度関連するかは不明である。そこで、本研究では、実験室にて光曝露を伴う模擬的な夜勤実験を実施し、メラトニン受容体遺伝子に関連する遺伝子多型と夜勤への適応度の関連について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究ではメラトニン受容体遺伝子(MTNR1A, MTNR1B)の多型と夜勤時の生理的な影響の関連を調べることを目的とした。その結果、夜勤者の燃え尽き症候群との関連が報告されているMTNR1A近傍のrs12506228一塩基多型と、夜勤によって引き起こされた概日リズムの位相後退との間に有意な関連が見られた。また、糖尿病との関連が報告されているMTNR1Bのrs1083096一塩基多型と、夜勤によって低下する耐糖能の間に有意な関連が見られた。これらの結果は、夜勤への適応に関わる遺伝的要因の生理的な背景を示すものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
夜勤や交代制勤務は心身への負担が大きい。また、夜勤に対する耐性には個人差があることも知られている。本研究では疫学研究で燃え尽き症候群や糖尿病と関係があると報告されているメラトニン受容体の遺伝子多型に着目し、その生理的な背景を模擬的夜勤実験によって明らかにした点に学術的な意義ある。社会的な意義として、本研究の結果は夜勤・交替勤務の負担を軽減するうえで、個人差も踏まえた対策を検討する際の基礎データになると期待される。
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