研究課題
基盤研究(B)
動物の記憶の形成には、新規な遺伝子発現が必要であることが知られている。転写因子は細胞の活動依存的に遺伝子発現を制御する。そのため、記憶形成時の脳内神経細胞において転写因子の活性がダイナミックに変化することが新たな記憶の形成に重要な役割を果たすと考えられる。本研究は申請者の独自技術により、動物個体内の細胞が発現する多数の転写制御因子の活性を測定し、脳内転写因子活性の変化が記憶を形成する機構を明らかにする。
動物の記憶形成の過程おいて脳内の細胞における新規な遺伝子の発現が必要であることは知られる。転写因子は細胞の遺伝子発現を直接制御する因子であり,トランスクリプトームの変化を介して神経の可塑的な変化を制御する因子であるが,生体脳内において記憶形成の過程で転写因子の活性がどのように変化しそれが神経系の可塑的な変化と記憶形成にどのように影響するのかは不明である。本研究は,新規技術を用いマウス記憶形成過程における多数の転写因子の活性変化タイムコースを明らかにし,それが記憶形成に関わることを明らかにした。
本研究では,記憶の形成過程において脳内に起こる遺伝子発現変化とその制御因子の活性変化を新規技術を用いて明らかにした。本研究によって確立した技術と知見は,記憶形成の分子機構を明らかにし,それにかかわる脳神経機構やそのような能力の発達機構を解明する研究の進捗に貢献する。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 8件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
STAR Protocols
巻: 3 号: 3 ページ: 101633-101633
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https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2022/02/press20220222-01-profiling.html