研究課題/領域番号 |
19H03343
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
宮田 麻理子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70281631)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
|
キーワード | 視床 / シナプス刈り込み / プレシナプス / シナプス刈込み / 感覚経験依存的 / 神経伝達物質放出機能 / 発達 / 内側毛帯シナプス / シナプス刈込 / シナプス前機能 / シナプス競合 / 開口放出 |
研究開始時の研究の概要 |
発達期の脳では、発達初期に冗長で未熟なシナプス結合を作った後、経験によって必要なものが強められて残存し、不要なものが弱められ(シナプス競合)やがては除去される(シナプス刈り込み)過程を経て、精巧で成熟した神経回路が完成する。シナプス刈り込みの研究は、機能的解析を必要とするシナプス競合のメカニズムは依然として不明な点が多い。とりわけ、刈り込まれる対象である軸索のシナプス前部(プレシナプス)の機能は未だ皆無である。そこで本研究は、経験依存的なシナプス刈り込み現象を定量的に解析できる視床ニューロンの感覚線維シナプスに着目し、発達過程におけるシナプス前部後部両者の機能変化をシナプス選択的に解明する。
|
研究成果の概要 |
神経回路の成熟過程において、必要なシナプスは生き残り、不必要なシナプスは除去される。しかし、この二つのプレシナプスの機能的な違いは未だ不明である。我々は、この二つのシナプスが神経伝達物質の放出能において、明らかに機能的な違いを示すことを明らかにした。生き残るシナプスにおいては放出可能なシナプス小胞がまず増え、その後早い放出能を獲得することが明らかになった。一方、刈り込まれるシナプスは発達過程においてシナプス小胞の数、カルシウム電流、シナプス終末の大きさは成熟を示さなかった。一方、小胞分泌に必要な活動電位は両者とも差がなく発達した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今まで、発達期シナプス刈り込みにおいては、生存するシナプスと刈り込まれるシナプスが存在するが、これらのシナプス小胞の放出能に関しては、未知であった。今回、中枢神経系において世界ではじめてこれらを明らかにし、PNASに発表した。
|