研究課題/領域番号 |
19H03347
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岩渕 好治 東北大学, 薬学研究科, 教授 (20211766)
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研究分担者 |
笹野 裕介 東北大学, 薬学研究科, 講師 (10636400)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 合成化学 / 酸化反応 / 化学選択性 / ニトロキシルラジカル / 協奏触媒 / 不斉合成 / ハイブリッド触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「有機ニトロキシルラジカルー遷移金属ハイブリッドシステム」に潜在する合成化学的機能性の開発を機軸として、常温・常圧の大気中の分子状酸素を触媒的に活性化して、世界でも前例のない高度な官能基選択性を発現する酸化的分子変換法の創出を目指すものである。 本研究の推進により、有機ニトロキシルラジカルと遷移金属とのレドックス特性の統合に基づく多官能性複雑分子の新規効率的合成法が誕生する。
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研究成果の概要 |
常温・常圧の分子状酸素を活性化して官能基共存性に優れた酸化的分子変換を可能とする、有機ニトロキシルラジカルー遷移金属触媒ハイブリッド触媒の開発と応用を行った。その結果、vic-アミノアルコールの対応するカルボニル化合物への効率的空気酸あるいは減炭的分子変換を実現する反応条件を確立できた。一方、触媒的分子内フェノールカップリング反応の不斉反応への展開を追究した結果、有機ニトロキシルラジカルとCr-salen錯体の組み合わせにより、所望の分子内脱芳香族的フェノールカップリング反応を進行させる新規反応系を確立することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、常温・常圧の空気中の酸素を触媒的に活性化・制御して、複雑な多官能性分子の高選択な酸化的分子変換を実現したことにある。本研究によって、研究代表者らが独自に発展させてきた特異な構造を有する有機ニトロキシルラジカルが発現するレドックス特性と遷移金属のレドックス特性を統合して、穏和な条件下、分子状酸素を触媒的に活性化して、有機分子の高選択的酸化反応を進行させ得る精密電子伝達系が構築され、これにより、多官能性化合物中のアルコールあるいはフェノール性水酸基の超精密酸化的活性化を基点とする新たな高度有用分子変換法を確立することができた。今後、医薬品候補化合物創成への応用が期待される。
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