研究課題
基盤研究(B)
本研究は、生体内のレドックス反応を検出可能であるニトロキシルプローブを造影剤として、超偏極MRI(DNP-MRI)を用いた病気の早期画像診断法の開発を目的として研究を進める。とくにレドックスプローブの1つであるCarbamoyl PROXYLは生体毒性が極めて低く生体イメージングに適してることからCmPをレドックス造影剤としたDNP-MRIによる早期画像診断法の確立を行い、疾患早期や治療効果を早期診断への展開を図る。
本研究ではミトコンドリア代謝をイメージングバイオマーカーとする磁気共鳴代謝イメージング技術の開発を目的として研究を進めた。特にNASHモデルマウスを作製して生体内のレドックス反応を可視化できる生体動的核偏極(DNP)ーMRIによりNASH病態変遷に基づく肝臓のレドックス代謝変動の検出に成功し、病理的な変化に比べ肝臓におけるレドックス代謝が早期に変動することを明らかにした。またミトコンドリア機能の阻害剤を用いた検討によりDNPプローブがミトコンドリア代謝により還元反応を受けることが明らかとなった。今後はより詳細なメカニズムを進めるとともに、臨床応用可能な技術構築を図る。
近年、日本人の10%以上に脂肪肝を含む非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を持つといわれている。またその中の10~20%の人が炎症を伴い最終的には肝硬変もしくは肝癌まで移行する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の病態を示すことが知られている。しかしながらNASHの確定診断には、肝生検が必須であるが侵襲性があり、またしばしば診断制度に問題があるためより診断制度の高い技術の確立が重要である。本研究では、ミトコンドリア機能評価によりNASHの早期診断の可能性を示した。
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