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働き蜂から分泌される固有の中鎖脂肪酸による粘膜ワクチン創出基盤技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19H03384
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

三隅 将吾  熊本大学, 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター, 教授 (40264311)

研究分担者 高宗 暢暁  熊本大学, 熊本創生推進機構, 准教授 (60322749)
岸本 直樹  熊本大学, 大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター, 助教 (80756148)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
キーワード粘膜ワクチン / M細胞分化 / 粘膜免疫 / ワクチン / M細胞 / 分化 / アジュバント
研究開始時の研究の概要

申請者は、抗原取組み細胞である「M細胞」の分化を誘導できる天然物由来の中鎖脂肪酸を発見した。さらに、申請者はM細胞表面に発現するレセプターに親和性のあるTGDKと呼ばれるM細胞デリバリー分子を開発し、最近このTGDKそのものがアジュバント活性を有することも明らかにした。そこで、本申請では10-HDAAによる「M細胞」の分化誘導に関与するシグナル伝達機構を精査すると共に、実際にM細胞からTGDK標識された抗原を効率的に取込ませ、リンパ濾胞の樹状細胞(DC)に抗原を供給することを意図的に制御することにより、抗原特異的なIgAの産生を向上させる技術の開発につなげることを目的とする。

研究成果の概要

本研究により働き蜂下咽頭腺より産生される10-HDAAによって、粘膜面に存在する抗原取組み細胞である「M細胞」の分化を誘導できるということを発見した。これは、これまでにない第3のM細胞分化メカニズムを示しており、実際に抗原特異的なIgAの産生を向上させることが、in vivoで証明でき、新規粘膜ワクチン技術の開発に寄与できたと考えている。また、M細胞標的分子TGDKを結合させたワクチン抗原をマウスに経鼻投与させて、実際に粘膜における抗原特異的IgAの産生が上昇していることが証明できたことから、より低容量の抗原曝露で十分な粘膜免疫を誘導できるプラットフォームを構築できると考えている。

研究成果の学術的意義や社会的意義

学術的意義としては、長年M細胞分化モデルとして用いてこられたCaco-2細胞とRaji-B細胞の共培養モデルのM細胞分化メカニズムを明らかにした。その上で、10-HDAAによる腸管上皮細胞の処理はRANKの発現を上昇させるために、M細胞誘導が促されることが明らかとなった。
社会的意義としては、今般の新型コロナウイルス感染症のように経気道感染する場合に、本研究で開発された技術を用いて、粘膜において病原体特異的な免疫応答を誘導させることができれば、より効率的に病原体を体内に侵入させることを阻止できるワクチンの提供に繋がる。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 産業財産権 (4件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] 10-Hydroxydecanoic Acid Potentially Elicits Antigen-Specific IgA Responses2020

    • 著者名/発表者名
      Isayama, T., Etoh, H., Kishimoto, N., Takasaki, T., Kuratani, A., Ikuta, T., Tatefuji, T., Takamune, N., Muneoka, A., Takahashi, Y., Misumi, S.
    • 雑誌名

      Biological & Pharmaceutical Bulletin

      巻: 43 号: 8 ページ: 1202-1209

    • DOI

      10.1248/bpb.b20-00101

    • NAID

      130007883833

    • ISSN
      0918-6158, 1347-5215
    • 年月日
      2020-08-01
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Tetragalloyl-D-Lysine Dendrimerによるワクチン抗原ラベルはMicrofold細胞のポドカリキシンを介した抗原取込みを促進する2020

    • 著者名/発表者名
      髙﨑 稔大、岸本 直樹、井上 貴文、竹内 航輔、髙宗 暢暁、三股 亮大郎、三隅 将吾
    • 学会等名
      第19回 次世代を担う若手ファーマ・バイオフォーラム2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Tetragalloyl-D-Lysine Dendrimerによるワクチン抗原ラベルはMicrofold細胞からのワクチン抗原取込みを促進する2019

    • 著者名/発表者名
      髙﨑 稔大、岸本 直樹、井上 貴文、高宗 暢暁、三股 亮大郎、三隅 将吾
    • 学会等名
      フォーラム2019 衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [産業財産権] 粘膜免疫賦活剤2020

    • 発明者名
      三隅他
    • 権利者名
      三隅他
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2020
    • 取得年月日
      2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 外国
  • [産業財産権] 粘膜免疫調整剤2020

    • 発明者名
      三隅他
    • 権利者名
      三隅他
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2020
    • 取得年月日
      2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [産業財産権] 経粘膜投与薬剤2019

    • 発明者名
      三隅,岸本,三股
    • 権利者名
      三隅,岸本,三股
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2019
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [産業財産権] 没食子酸又は没食子酸結合化合物を含有する液剤2019

    • 発明者名
      三隅,岸本,三股,小野塚,中田,神田
    • 権利者名
      三隅,岸本,三股,小野塚,中田,神田
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2019
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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