研究課題
基盤研究(B)
3次元組織学は未だ適応範囲が限定的であるため、研究代表者は理想的な抗体・染色剤の組織内浸透条件を探索し、大型組織サンプルを高効率に3次元染色・観察する新しいプロトコルの構築を進めている。本研究課題では、この3次元組織学技術を発展させ、全身のあらゆる臓器を対象とした臓器スケール・細胞解像度の多色3次元染色・観察技術を確立することを目的とする。特に、本技術が核酸ではなくタンパク質を検出対象とできる利点を生かし、リン酸化などの翻訳後修飾や酵素活性を臓器スケール・細胞解像度で評価する新たな技術の確立を目的とする。
本研究課題では、研究代表者が構築した全細胞網羅的観察・解析技術を活用し、成体哺乳類全身の脳以外のさまざまな臓器に対する多色3次元染色・観察技術を確立することを目的とした。その結果、組織がゲルの一種であることを明らかにし、この性質を利用して全く新しい臓器3次元染色プロトコル「CUBIC-HistoVIsion (CUBIC-HV)」の確立に成功するとともに、多数の共同研究を行った。発表論文は、掲載誌の2020 Top 50 Life and Biological Sciences Articlesに選ばれるなど発表後に世界的な注目を集めた。
本研究課題は、世界最高性能の3次元組織学技術を確立するとともに、組織内のタンパク質の状態を網羅的に解析する新しい研究アプローチの確立に貢献した。この方法は、創薬や臨床病理学を始めとする、基礎研究以外の様々な分野での活用が期待され、実際に応用も進められている。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 3件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 4件、 招待講演 18件) 図書 (3件) 備考 (3件) 産業財産権 (1件)
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