研究課題/領域番号 |
19H03421
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲野 徹 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (00172370)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 遺伝子発現制御 / 非コードRNA / 精子形成 / 転写調節 / 転写後調節 / 小分子RNA / DNAメチル化 / 生殖細胞 / レトロトランスポゾン / 細胞分化 / エピジェネティクス / アポトーシス / ミトコンドリア / 発生 |
研究開始時の研究の概要 |
DNA メチル化は、ヒストン修飾と並び、エピジェネティックな遺伝子発現制御の根幹をなすものである。生殖細胞では、他の細胞と異なり、一旦生じたDNA メチル化が脱メチル化され、再度de novo DNA メチル化が生じるという特徴がある。我々は、雄性生殖細胞の発生過程におけるレトロトランスポゾン遺伝子がpiRNAと呼ばれる小分子RNA依存的にDNAメチル化をうけることを明らかにしてきた。本研究では、その延長として、piRNA 依存的DNA メチル化において機能するタンパクの探索と解析、また、DNA メチル化に異常がある精子が発生に及ぼす影響の解析をおこなう。
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研究成果の概要 |
生殖細胞特異的な小分子非コードRNAについて、①ミトコンドリア外膜の酵素であるGPAT2が、piRNA産生に必須のタンパク質であるMILIに結合すること、また、その欠損がpiRNAの産生異常ならびに新生仔期における精原細胞のアポトーシスを引き起こすこと。②核タンパク質であるMORC3が、piRNA依存的なレトロトランスポゾンの転写抑制に必須なMIWI2タンパク質に結合すること、また、その欠損がpiRNA産生を低下させること。③トランスジーンの導入による人為的piRNA産生システムによるpiRNA依存的遺伝子発現の抑制は、その挿入部位のみでなくコピー数に依存すること。などを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トランスポゾン遺伝子は哺乳類ゲノムのおよそ40%をも占めることから、生物学的に重要な意義を持っていると考えられる。一方、その発現は遺伝子変異を引き起こすという潜在的な悪影響があるため厳密に制御されている。とりわけ、生殖細胞における発現は大きな影響があるためか、非コード小分子RNAであるpiRNAによる抑制という特殊な分子メカニズムが存在している。そのpiRNAの産生および遺伝子発現制御機構は極めて複雑であり、その全貌はいまだに未解明である。本研究は、申請者らのこれまでの研究を発展させ、当該分野の進歩に大きく寄与するものである。
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