研究課題/領域番号 |
19H03426
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
奥田 晶彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60201993)
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研究分担者 |
鈴木 歩 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (80639708)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 生殖細胞 / ES細胞 / 減数分裂 / 非典型的PRC1 / Max / PRC1 / Mga / 体細胞分裂 |
研究開始時の研究の概要 |
私たちは、最近、ES細胞が、生殖細胞ではないにも関わらず減数分裂を開始する潜在能力を有し、そのES細胞における異所性の減数分裂は、専らMycのパートナー因子として知られているMaxがMycとは無関係に抑制していること、さらには、それと同じ分子メカニズムが生殖細胞における生理的な減数分裂の開始時期の制御にも関係していることを示唆するデータを得ている。本研究では、それらの研究成果を土台として、生殖細胞の減数分裂開始の為の分子基盤の全容の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
私たちは、以前、非典型的なPRC1複合体の一つ(PRC1.6)が、体細胞分裂時期にある生殖細胞において減数分裂が起こらないように減数分裂関連遺伝子群の発現を強力に抑えていること、及び、同複合体がES細胞において異所的に減数分裂が起こらないように働いていることも明らかにしていた。本研究課題において、私たちは、生殖細胞が減数分裂を開始する際に、PRC1.6の構成因子の一つであるMaxの発現を減らす及びPRC1.6の形成に対してドミナントネガティブに働くMgaタンパク質を産生することを明らかにした。加えて、PRC1.6におけるMgaが持つ2つのDNA結合領域の重要性について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳動物の生殖細胞が体細胞分裂により活発に増殖するのを止めて減数分裂を開始する仕組みについてはほとんどわかっていない。本研究では、生殖細胞がPRC1.6複合体の機能を不活化することで減数分裂の開始を可能にしていることとの確定的な証拠を得たことに加え、PRC1.6の構成因子であるMax及びMgaをターゲットとした少なくとも2つの異なる機構により、生理的にPRC1.6の不活化が達成されていることを明らかにした。これらの成果により、減数分裂の開始機構についての研究を進展させたのみならず、男性不妊が危険因子の一つとされている精巣腫瘍の原因の解明の為の一つの基盤を提供できたと考えている。
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