研究課題/領域番号 |
19H03464
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮腰 昌利 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60755809)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | small RNA / 3'UTR / 転写後調節 / 3´UTR / サルモネラ / 大腸菌 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸菌やサルモネラなどの腸内細菌科細菌で見出されたmRNAの3’UTRから生成するsmall RNA (sRNA) は、従来型のsRNAと同様に転写後レベルで遺伝子発現を調節する機能を持つ新しいタイプの制御因子である。本研究はmRNAの長年見過ごされていた機能を浮き彫りにし、RNAの機能を理論的に拡張することで遺伝子の概念を覆すことを狙いとしている。また、病原性細菌のRNAによる遺伝子発現制御について新しい知見を得ることで、細菌感染症の抑止に応用することが期待される。
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研究成果の概要 |
細菌においてmRNAは3´UTRからsmall RNA (sRNA)を生成し、従来型のsRNAと同様に遺伝子発現を調節する機能を持つ。mRNAの3'UTRから派生するsRNAは少なくとも大腸菌やサルモネラにおいて30種類以上存在するが、未だ数例しかその機能は実証されていない。本研究では、グルタミン合成酵素遺伝子glnAの3'UTRからsRNA GlnZがRNase Eによるプロセシングを経て発現し、2-オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼの発現を抑制することが明らかになった。また、GlnZはRNase EによるプロセシングによってmRNAから遊離して初めて機能を発揮することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸内細菌科細菌を代表するサルモネラや大腸菌において、3´UTRからsRNAを生成するmRNAを見出し、特にグルタミン合成酵素をコードするglnAから細菌種によって異なる塩基配列を持つsRNA GlnZが生成することを明らかにした。窒素飢餓条件でグルタミン合成酵素が発現する際に、そのmRNA 3´UTRからsRNA GlnZが生成し、2-オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼの発現を抑制することが明らかになった。また、GlnZはRNase EによるプロセシングによってmRNAから遊離して初めて機能を発揮することが示された。2-オキソグルタル酸の代謝フローの切り替えに重要な転写後調節機構を発見した。
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