研究課題/領域番号 |
19H03495
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
田中 正光 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20291396)
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研究分担者 |
栗山 正 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (30398226)
伊藤 剛 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (60607563)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | がん間質 / マクロファージ / 中皮細胞 / 細胞外小胞 / 情報伝達 / 腫瘍マクロファージ / 線維芽細胞 / 間質細胞 / ブレブ小胞 / がん間質細胞 / がん微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
癌細胞はその周辺に腫瘍の進行を加速するサポーターとしての間質細胞を作り出す。 癌細胞は自身の分子成分を容れた細胞外小胞を周囲に撒くが、組織中の拡散範囲は限局性である。では癌細胞の分子情報はいかにして広く間質細胞に伝達されるのか? これまで腫瘍マクロファージMΦはTEVを取り込み、組織中を広範囲に移動して遠方の間質細胞に癌由来分子を伝搬する事を見出した。その機構に大きく影響する、MΦが産生する新規細胞外小胞の産生機序と、それにより周辺間質細胞に伝達される癌由来の分子情報を解明する。
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研究成果の概要 |
腫瘍組織には癌促進的な働きを持つ多様な間質細胞が作られる。その新規機構として、マクロファージMΦは癌細胞の分泌する細胞外小胞(CEV)をとりこみ、組織内を移動して周辺細胞にその分子情報を再び小胞を媒体として伝搬する事を観察している。その際MΦが産生する小胞を形態的特徴からブレブ小胞と捉え、そこに含まれ伝搬される癌細胞由来分子の機能解明を試みた。その中で癌細胞のガングリオシドGM3合成酵素は、小胞を介してMΦからリンパ球、中皮細胞などに連鎖的に腫瘍促進作用を生じさせる事が分かってきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌をサポートする様々な間質細胞が広範囲に作られる事は、腫瘍の進行を大きく助けている。癌細胞からマクロファージへ、さらに第三の間質細胞へ伝搬する分子特性を明らかにする事で、腫瘍内間質細胞の連鎖的な活性化の様式が見えてくる。今回ガングリオシド代謝酵素などが、その機構に関わる事が分かり、その遮断により腫瘍促進性の間質の拡大を抑制する新規分子治療に繋げてゆきたい。
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