研究課題/領域番号 |
19H03512
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中馬 吉郎 新潟大学, 自然科学系, 研究教授 (40372263)
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研究分担者 |
寺尾 豊 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50397717)
東元 祐一郎 久留米大学, 医学部, 教授 (40352124)
阿部 貴志 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30390628)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 分子標的薬 / DNAアプタマー / がん / ホスファターゼ / 核酸医薬 / DNAアプタマー / 抗がん剤 / アプタマー / 酵素 / 刺激応答 / 核酸治療 |
研究開始時の研究の概要 |
現在抗がん剤開発において隆盛を極めている抗体医薬は,その標的が細胞外に限定されており,抗体医薬標的分子の枯渇が課題となっている.我々は,抗体と同様に標的分子に高い親和性・特異性を示すDNAアプタマーに着目し,細胞内疾患関連タンパク質を標的可能な細胞膜透過型分子標的薬の開発を行うともに,その分子メカニズムの解明を行い,ポスト抗体薬剤としての展開を目指す.
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研究成果の概要 |
抗体医薬は,細胞膜を透過できないことから細胞膜透過型の抗体様分子開発が強く望まれている.研究代表者らは,一本鎖核酸により形成されるDNAアプタマー分子に着目し,イオン刺激によりキューブ型構造を形成し,発がん原因タンパク質に対して高い親和性と選択性を示す刺激応答性DNA分子”IRDAptamer”を開発した.本研究では,IRDAptamerの構造最適化を実施するとともに,本分子が有する細胞膜透過機構を明らかにした.加えて,生体環境下における機能解析,ならびに生体マウスを用いた研究から,本分子が細胞内発がんタンパク質を標的としたポスト抗体薬として展開できる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,既存の抗体薬やアプタマー薬の課題であった細胞内疾患関連タンパク質を標的に適応できないという課題克服を目指し,細胞内がん原因タンパク質を標的とした膜透過性イオン応答性DNAアプタマー(IRDAptamer)の開発に成功した.また,本分子の細胞膜透過メカニズム,ならびに必須配列を同定し,IRDAptamerの細胞内標的に対する有用性を確認した. ライブラリとして構築されたIRDAptamerは,多様な疾患に対して適用できる可能性を有していることから,細胞内を標的可能な新規創薬モダリティとして幅広い応用や社会的波及効果が期待できる.
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