研究課題/領域番号 |
19H03537
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
黄田 育宏 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 副室長 (60374716)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 機能的MRI / 定量化 / 酸素代謝 / 脳血流量 / 脳血液量 / 超高磁場 / 高分解能 / 脳機能計測 / BOLD |
研究開始時の研究の概要 |
脳機能計測法として世界的に利用されている機能的MRI(fMRI)は、タスクによる脳活動の位置情報をfMRI信号の変化量から統計的手法を用いて同定している。しかし、原理的にfMRI信号変化領域において、どの程度活動しているのかは分からない。本研究では、fMRIを用いて活動量を計測できる定量的な計測法の確立を行う。そのために、これまで実現できなかった高解像度なマルチモダル計測を開発し、fMRIの定量化および酸素代謝計測法を実現する。これらの手法を用いて脳機能研究の新たな展開を目指し、画像診断技術の進歩を促す。
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研究成果の概要 |
7テスラMRIを用いて、高解像度のマルチモーダル計測法の確立を行った。磁場強度の増加による画像の歪みやRFパルス波長の短縮や緩和時間の変化などの問題を対処するために、撮像条件の最適化を行った。その結果、脳血液量計測では、運動野における活動をサブミリメーターで計測し、タスクの条件によって灰白質内の信号依存性が異なることが明らかになった。脳血流量測定では、超高磁場MRIにおいて安定した計測が可能となり、さらに高い解像度で活動を計測することで、BOLD信号よりも正確に活動を特定するための指標として脳血流量を利用する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BOLD信号に基づく機能的MRI(fMRI)法は定量性がないため、活動量の同定が難しく、様々な条件の比較は原理的にはできない。しかし、脳血流量や脳血液量といった定量性を持つ脳活動計測により、刺激や被験者間での比較が可能となる。また、皮質層レベルの解像度でのこれらの計測法は、皮質層ごとの脳循環代謝の関係が明らかになり、BOLD信号の定量性が期待できる。
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