研究課題
基盤研究(B)
てんかんは脳内にけいれん準備性が形成されて、発作を繰り返し起こすようになる病態である。てんかんを根治するためには、けいれん準備性を客観的に評価し、低減・消去する手法を開発する必要がある。しかしこれまでけいれん準備性の実態が不明で、その評価が困難であることが根治療法の研究開発を妨げてきた。そこで本研究では、まずてんかん動物モデルおよびてんかん患者の神経活動記録からけいれん準備性を説明するパターンを情報学的手法で抽出・同定し、その程度をスコアとして定量化する技術を確立する。次にその定量法と経頭蓋脳深部刺激法等を組み合わせ、けいれん準備性スコアを低減する手法を見いだすことを目的とする。
てんかんの根治のためには、脳内に生じた発作感受性を定量的かつ効率的に評価し、その程度を低減・消去する手法が必要である。そこで本研究では、てんかんの発作感受性を定量化する技術、および時間特異的脳活動介入によるてんかん発作の制御技術を確立し、発作感受性の低減・消去法の技術的基盤を築くことを目的とした。まず、疾患モデル動物の多脳領域脳活動を人工知能技術の一種であるクロススペクトル因子分析法で解析することで、発作感受性の定量化に成功した。さらに、時間特異的な脳活動介入法によるてんかん発作の制御を達成した。今後、当該技術の組み合わせにより、てんかん発作感受性の低減・消去法を創出できる。
現在のてんかんの薬物療法は基本的に生涯続く対症療法であり就学就労妊娠制限で社会的損失を生じるため、根治療法を開発する必要がある。そのためには、一度脳内に形成された発作感受性を低減・消去する方法を見いだす必要があるが、発作感受性の定量法の欠如がてんかん根治療法の研究開発を妨げてきた。本研究により確立された、人工知能技術を利用した多脳領域脳活動データの解析によるてんかん発作感受性の定量法は、今後のてんかんの根治療法の研究開発における基盤的技術となる可能性がある。
すべて 2023 2022 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (10件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 10件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 12件、 招待講演 3件) 図書 (5件) 備考 (4件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
Neuron
巻: In press 号: 13 ページ: 1-11
10.1016/j.neuron.2023.04.013
Medical Science Digest
巻: 49 ページ: 154-156
Front Behav Neurosci
巻: 16 ページ: 1021616-1021616
10.3389/fnbeh.2022.1021616
bioRxiv
巻: - ページ: 501314-501314
10.1101/2022.07.24.501314
Clinical Neuroscience
巻: 40 ページ: 249-253
巻: 2022.02.01 ページ: 478683-478683
10.1101/2022.02.01.478683
Sci Adv
巻: 7 号: 14
10.1126/sciadv.abd1310
Frontiers in Neural Circuits
巻: 15 ページ: 701080-701080
10.3389/fncir.2021.701080
巻: 39 ページ: 847-851
Brain
巻: 114 号: 3 ページ: 885-908
10.1093/brain/awaa450
130008001593
Jpn J Appl Phys
巻: 60 号: 1 ページ: 16503-16503
10.35848/1347-4065/abcffa
Neurosci Res
巻: 152 ページ: 87-107
10.1016/j.neures.2020.01.002
巻: 3
10.1101/2020.03.09.982827
Cell Rep
巻: 31 号: 12 ページ: 107797-107797
10.1016/j.celrep.2020.107797
PLoS ONE
巻: 14 号: 12 ページ: 820-820
10.1371/journal.pone.0226820
Microsurgery
巻: Epub ahead of print 号: 1 ページ: 70-80
10.1002/micr.30291
https://researchmap.jp/ytake/
https://ytake.org/
https://ytakelab.notion.site/Takeuchi-lab-e8b576adbca245e3b633705c65abce80