研究課題/領域番号 |
19H03571
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
池内 健 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20372469)
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研究分担者 |
今野 卓哉 新潟大学, 脳研究所, 助教 (20837372)
三浦 健 新潟大学, 脳研究所, 非常勤講師 (10838329)
目崎 直実 新潟大学, 脳研究所, 非常勤講師 (30838404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | ミクログリア / シグナル伝達 / キナーゼ活性 / 大脳白質 / 遺伝子変異 / ドミナントネガティブ / 神経病理学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,ミクログリアの本質的な機能破綻を原因とする「一次性ミクログリア病」に着目して研究を進める。HDLS/ALSPは代表的な一次性ミクログリア病であり,ミクログリアの分化および機能維持を調節する鍵分子であるCSF1Rの遺伝子変異を原因とする。申請者は,CSF1R変異を伴うHDLS/ALSP多数例の解析により,HDLS/ALSPにおける臨床・画像的特徴を報告するとともに,ミクログリア異常を示唆する知見を明らかにしてきた。本研究課題ではHDLS/ALSPで生じるCSF1R異常を介したミクログリア機能破綻を剖検脳,患者由来生体試料ならびにモデルマウスを用い多面的にアプローチする。
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研究成果の概要 |
本研究課題では,一次性ミクログリア病HDLS/ALSPにおいて生じるCSF1R異常を介したミクログリア機能破綻を,培養細胞,剖検脳,患者由来生体試料を用いた多面的アプローチをを用いて解析した。CSF1Rを導入した培養HEK細胞におけるCSF1R自己リン酸化依存性シグナル伝達は,変異型CSF1Rでは消失していた。一方,健常人で認められる良性バリアントCSF1Rのキナーゼ活性は野生型と変わらなかった。CSF1Rキナーゼ活性の程度とCSF1R関連疾患の表現型には有意な相関と認めた。ハプロ不全が主なCSF1R変異病態として考えられ,ミスセンス変異の優性阻害効果の可能性が低いことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一次性ミクログリア病HDLS/ALSPは大脳白質を病変の主座とする希少性神経難病である。根本的な治療法は未確立であり,発症後の症状の進行は速い。HDLS/ALSPの病態は不明な点が多かった。本研究課題では,原因遺伝子CSF1Rがミクログリアにおいて重要な役割を果たしていることに着目し,HDLS/ALSPのミクログリア異常を多面的に明らかにした。この知見を基盤とした,細胞移植療法の検討が進められており,その有効性を示唆する知見が蓄積されている。また,ミクログリアを標的とした治療法は,他の神経疾患にも応用が可能であり,ミクログリアを起点とした種々の神経疾患の病態解明が進むものと思われる。
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